研究課題/領域番号 |
20K22488
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0402:ナノマイクロ科学、応用物理物性、応用物理工学およびその関連分野
|
研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
木村 謙介 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 基礎科学特別研究員 (70856773)
|
研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 走査トンネル顕微鏡発光 / 単一分子科学 / 励起子 / 走査トンネル顕微鏡発光分光法 / 単一分子発光 / 励起子工学 |
研究開始時の研究の概要 |
分子内に形成される励起子は、発光、光電効果、光化学反応といった様々な機能の根源である。本研究では、 Exciplexと呼ばれる2つの分子がナノメートルスケールで近接した際に形成される分子間励起子を、ナノメートルスケールの空間分解能で光学測定を可能とする走査トンネル顕微鏡(STM)をベースとした発光分光法を用いて詳細に調べ、励起子を自在に操る「励起子工学」の基礎学理の構築を目指す。
|
研究成果の概要 |
電子と正孔が結合することで分子内に形成される励起子は、発光、光電効果、光化学反応といった様々な機能の根源である。p型とn型の異種分子を近づけると分子間で励起子が形成されることが知られており、例えば発光波長などの性質を自在に操る方法として注目されている。本研究では、走査トンネル顕微鏡という分子を可視化する顕微鏡と光測定機能を組み合わせた手法により、2分子間で形成される励起子を調べることを目的とした。本研究では、基板上に2種類の分子を蒸着して分子二量体を作成する手法を設計・構築した。研究期間終了後も構築した手法を用いつつ光測定を継続し、モデルに二分子系における励起子の挙動を調べていく。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子界面における励起子の挙動は様々な光化学機能の根源であり、これまで溶液系や固体凝集系における解析がなされてきた。本研究のように基板上にモデル分子系を作成し、光学測定を試みるアプローチはこれまでなく、新たな分子科学の展開ができると期待される。特に、本研究のモデル分子系は構造をよく規定出来ることから計算化学との親和性が高く、理論科学者との共同研究も進めている。モデル分子系における最適な空間配置を実験・理論の両面から理解することで新たな高効率な有機発光デバイスの実現に繋がると期待される。
|