研究課題/領域番号 |
20K22489
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0403:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 康史 旭川医科大学, 医学部, 助教 (30767778)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 組織工学 / 微細培養基板 / 臓器チップ / in vitro評価系 / 生体内組織工学 / 培養基板 / 生体組織 / 生体内組織形成術 / 細胞培養工学 |
研究開始時の研究の概要 |
微細構造を有する培養基板上に臓器細胞を配置し、人体の臓器機能を生体外で再現する“臓器チップ”は、動物実験に代わる次世代の薬効・毒性の評価ツールとして注目されている。しかし、現在細胞培養に使用されているプラスチック基板においては、細胞の培養環境が生体内と大きく異なるため、生体内の生理的反応を再現できず、高精度な評価は困難である。本研究では体内をバイオリアクターとして利用する「生体内組織工学」を用いて、微細構造を有する生体組織体を開発し、培養基板として利用することで、生体環境を模倣した高精度な創薬評価試験が可能な臓器チップの実現を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、従来よりも高精度の評価が可能なin vitro評価系の実現を目指すため、形状制御した生体組織体を作製し、培養基板へ応用することを目的とした。 培養基板の形状に設計した鋳型をラットの背部皮下に埋入し、組織形成を行ったところ、鋳型設計に応じてスリット構造やマルチウエル構造など、培養基板として応用可能な立体形状を有する生体組織体が作製可能であった。作製した生体組織体上に培養細胞を播種したところ、通常の細胞培養プレートと同様の細胞形態、密度で接着し、同等の効率で細胞増殖が起こることが明らかとなった。以上から、皮下で作製した生体組織体が培養基板として応用できる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、設計した鋳型を皮下に植え込むことにより、任意形状の生体組織体が作製可能であり、さらにそれを培養基板として応用できる可能性が示された。生体内と同じECM構造・密度を有する培養基板であるため細胞―ECM間相互作用が活性化され、従来の二次元培養で問題となる細胞機能低下を防ぎ、細胞の品質を維持したまま培養できる可能性がある。そのため、従来よりも高精度なin vitro評価系が構築でき、医薬品等の開発に応用されることが期待される。
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