研究課題/領域番号 |
20K22492
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0403:人間医工学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中尾 貴祐 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (00876089)
|
研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 深層学習 / ベイズ深層学習 / コンピュータ支援診断 / 異常検知 / PET / PET-CT / 医用画像 |
研究開始時の研究の概要 |
PETなどの機能画像検査 (代謝機能の程度を見る画像検査) は、CTなどの形態画像検査 (臓器などの形態を見る画像検査) と組み合わせることでその診断能を高めることができる。本研究は、このような機能画像・形態画像のペアに対する汎用的な病変検出システムの開発を目指すものである。ベイズ深層学習により、形態画像から各部位の代謝機能の確率分布を推定することで、その部位の機能が正常か異常かを判断する。この手法では学習に病変の情報を必要しないため学習データセットの作成が容易であり、また、任意の異常を検出することができると期待される。
|
研究成果の概要 |
本研究ではPET/CTをはじめとする「機能画像と形態画像の組」を対象に、病変を有する画像を学習に必要とせず(正常画像のみを学習に用いて)、かつ任意の異常を検出することができる汎用的なコンピュータ支援診断手法を提案した。研究代表者が所属する検診施設の胸部PET/CT画像を用いてその性能を評価し、実際に正常画像のみから学習されたモデルが様々な種類の病変を検出できることを実証した。研究成果は、査読付き英語学術論文誌 Japanese Journal of Radiologyに掲載された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、PET/CTなど「機能画像と形態画像の組」に対する汎用的な病変検出モデルの開発を目的としている。通常、病変検出モデルの開発には、病変を有する症例に対し、病変の部位などをマークした「教師データ」が必要で、作成には多大な労力を要する。また、教師データとして与えられていない種類の病変は検出できない。一方、提案手法は正常な医用画像のみから学習を行うことができ、病変に関する教師データを必要としない。これによりモデルの開発が容易となり、さらに正常画像と異なる任意の所見を異常として拾い上げることができる。PET/MRIなど他の検査への適用も容易である。
|