研究課題/領域番号 |
20K22499
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0403:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
仲本 正彦 大阪大学, 工学研究科, 助教 (30883003)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 高分子阻害剤 / ポリ-α-グルタミン酸 / がん細胞阻害 / がん細胞認識 / 高分子 / 酵素阻害 / 酵素認識 |
研究開始時の研究の概要 |
がんは治療の困難な病であり、革新的な治療法の開発が望まれている。がん細胞表面では複数種の膜タンパク質が過剰発現しおり、これらのタンパク質の協同的な働きにより、がんの異常な増殖、浸潤および転移といった特徴的なふるまいが維持されていることが分かっている。本研究では、がん細胞上に過剰発現する特徴的な二種の酵素それぞれに対して、結合および阻害能を示す化学構造を分子標的素子として高分子構造内に集積することで、タンパク質の組み合わせとしてがん細胞表面を高感度に見分け、膜タンパク質群の協同的な阻害により細胞代謝を阻害する革新的な『細胞標的高分子薬』を開発する。
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研究成果の概要 |
がん細胞表面では、複数種の特徴的な膜タンパク質が過剰発現している。これらのタンパク質の協同的な働きが、がんの異常な増殖、浸潤および転移といった特徴的なふるまいを維持するのに重要な役割を担う。本研究では、がん細胞膜に近接して共局在する複数種の酵素それぞれに対する阻害能を有するリガンドを高分子に導入することで、ヘテロリガンド相互作用を介してがん細胞の機能(生存、増殖、遊走)を相乗的に阻害する細胞標的高分子を作製した。更に、阻害剤の導入量および導入比率が阻害能に与える影響についての詳細も検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん治療において、がん細胞上の過剰発現タンパク質を選択的に阻害する分子標的薬が比較的副作用の少ない療法として利用されている。しかしながら、これら薬剤は正常細胞に発現した標的タンパク質の阻害も引き起こしてしまう。そのため、薬効の向上および副作用の低減の両立は依然として創薬における大きな課題である。本研究では、がん細胞膜に近接して共局在する複数種の酵素群を標的とすることでがん細胞の機能(生存、増殖、遊走)を相乗的に阻害する細胞標的高分子を作製した。
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