研究課題/領域番号 |
20K22501
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0403:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
本田 功輝 九州大学, 工学研究院, 助教 (70879973)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 振動刺激 / 筋肉 / 反射 / 身体機能 / 身体機能評価 / 関節動作 / 筋反射 / 緊張性振動反射 / 立位姿勢 / 姿勢制御 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者において,身体機能の低下は日常生活動作を徐々に困難とさせ,転倒事故などの原因となりうる.したがって生涯に渡って健康生活を送るためには,身体機能の状態を定量的に評価し,衰えを早期に発見する必要がある.本研究課題においては,人体の筋肉への機械的振動刺激によって生起される緊張性振動反射を利用し,身体機能を定量的に評価する手法を検討する.下肢筋肉などに振動刺激を与えることにより人間の姿勢への外乱を与え,姿勢変化の収束までの様子から身体機能の状態を定量的に評価すること,また,筋反射量などから具体的にどの箇所の筋肉の機能が低下しているか評価する手法を提案することなどを目指す.
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研究成果の概要 |
本研究課題では,ヒトの筋肉への機械的振動刺激によって生成される,筋から中枢神経への求心性入力や緊張性振動反射を利用し,身体機能を定量的に評価する手法について基礎的な検討を行った.具体的には,機械的振動刺激によって生起される筋反射に伴う運動感覚量や関節角度の応答と,刺激量の関係式の推定方法に関する研究を行った.また,筋反射によって引き起こされるヒトの重心動揺を計測する手法について,慣性センサを使用して計測する手法について研究を行った.研究の結果,健常者における筋への振動刺激量の変化に伴う筋反射量の変化の推定方法がわかり,慣性センサを用いて重心動揺に伴う足裏圧力中心の軌跡を推定することができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢者などの身体機能が衰えた人々において,身体機能の状態を定量的に評価し,衰えを早期に発見することは重要である.機械的振動刺激により生成される筋反射は,ヒトの神経,筋骨格システムを総合的に使用して発生する現象であるため,健常者と身体機能が衰えている高齢者などとの機械的振動刺激に対する応答の違いから,身体機能の低下について定量的に評価することができる可能性がある.今回の研究により,身体機能の健全なヒトにおける筋への振動刺激に対する筋反射量の推定が可能となったことで,今後高齢者などにおける振動刺激に対する筋反射の応答と健常者の応答を比較し,身体機能の衰えを評価することができる可能性が示された.
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