研究課題/領域番号 |
20K22532
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 峻一郎 京都大学, 地球環境学堂, 助教 (30875711)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アルミニウム / 遷移金属触媒 / ホモカテネート / 高分子合成 / 13族元素 / リン光 / 錯体化学 / 13族元素 / 典型元素錯体 / 光電子物性 / 発光 / 光電子機能性高分子 / σ共役 |
研究開始時の研究の概要 |
13族元素を構成元素とするホモカテネート高分子(HCP)の合成手法を確立するとともに、この高分子のσ共役系と有機側鎖のπ共役系が相互作用して得られる、「有機ー無機ハイブリッド電子系」の構築を目的とする。 ホモカテネート構造とは単一元素が共有結合で連結した構造を指し、13~16族元素で形成可能とされる。13族は唯一HCPの報告がなく、高分子科学における未踏領域である。そこで本研究では、遷移金属触媒を用いた13族元素HCPの重合反応開発に取り組みこれらの物性開拓に挑戦する。 さらに、HCPと側鎖に導入した有機π共役系との相互作用によって生じる新たな電子状態を利用した新たな学問分野の構築を志向する。
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研究成果の概要 |
生物やプラスチック材料を構成する多くの有機分子の骨格は、炭素間の結合からできている。このような同一元素間の結合が多数連続した構造を、ホモカテネート構造と呼ぶ。天然に存在するホモカテネート構造は炭素や硫黄などに限られるが、合成化学の発展に伴い、ケイ素やゲルマニウムなどの色々な元素でカテネート構造の合成が達成されてきた。しかしこれまで、13族元素であるホウ素やアルミニウム、ガリウムなどの元素においては依然報告がない。そこで本研究ではアルミニウムに着目し、ホモカテネート構造の合成に必要な新規反応開発に取り組んだ。この反応は、主に3つの反応から構成されるが、このうち最初の1段階目の反応が達成された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ホモカテネート(HC)構造とは同一元素が共有結合で連結した構造を指し、13~16族元素で形成可能とされる。13族は唯一この構造の報告がなく、高分子科学における未踏領域である。非炭素HCの特徴に結合を介して電子が広がるというものがある。この特徴を使うと、スマートフォンなどのデバイスの小型化につながると期待される。しかし、13族元素HCが実現されておらず、HCの物性が未解明であり、応用研究の足かせになっている。本研究がさらに進展することで、13族HCが実現されることで、HCを基盤とした機能性材料の創出のために必要な新たな学理の構築につながる。
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