研究課題/領域番号 |
20K22540
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 分子科学研究所 |
研究代表者 |
鶴岡 和幸 分子科学研究所, 物質分子科学研究領域, 特任研究員 (80884775)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 非線形分光 / 水素分子 / 星間塵 / 等核二原子分子 / 分子雲 / スピン転換 |
研究開始時の研究の概要 |
星間分子雲に存在する水素分子の核スピン温度は、周囲環境の過去の情報を持ち、分子雲の年齢や星形成メカニズムの解明のための鍵となる。しかし、核スピン温度がどの程度の過去を反映するかを知るには、分子雲内に存在する星間塵でスピン転換が起きる条件を定量的に解明する必要がある。そこで真空装置内に星間分子雲環境を再現し、モデル鉱物表面上に吸着させた水素分子に対して「スピン転換の有無」及び「転換時の速度(転換確率)」を解明する。3 次の非線形分光法であるコヒーレントアンチストークスラマン分光法を吸着水素分子系に世界に先駆けて応用し、星間塵表面におけるスピン転換過程の in-situ 観測を実施する。
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研究成果の概要 |
研究室所有のTi:サファイアレーザー (800 nm)を用いて、非線形ラマン分光 測定を行うための光学系の立ち上げを完了した。スーパーコンティニューム光を用いたマルチプレックス方式、及びフェムト秒超短パルスレーザーを用いたインパルシブ励起方式の両方式を実施可能とした。星間分子雲環境のモデル系となる温度、圧力条件を再現した装置内で星間塵を模した氷薄膜、水素ガス分子について非線形ラマンスペクトルの測定に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
星間分子雲に存在する水素分子の赤外観測情報は、周囲環境の過去の情報を持ち、分子雲の年齢や星形成メカニズムの解明のための鍵となる。本研究で用いた非線形ラマン分光により、従来の実験手法では困難であった等核二原子分子吸着種の量子状態・量子ダイナミクスをラボ実験 により明らかにでき、宇宙空間での星形成メカニクスの解明に演繹することができると期待される。
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