研究課題/領域番号 |
20K22542
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鹿又 喬平 大阪大学, 薬学研究科, 助教 (30880447)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | セルロースナノファイバー / ナノセルロース / 有機分子触媒 / 触媒 / 不斉合成 / キトサン / 軸不斉 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、再生可能な次世代材料の切り札として期待されるセルロースナノファイバー(CNF)を用い、これにより不斉誘起される触媒反応を開発する。はじめにCNFの円二色性スペクトル測定からCNF界面での不斉誘起について検討し、効果的に不斉誘起できるCNFと触媒との組み合わせを探索する。これらのスペクトル測定の知見を活かし、CNFに特徴的な周期構造を活用した新規不斉触媒反応の開発につなげる。
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研究成果の概要 |
林産資源から単離されるセルロースナノファイバー(CNF)は、低炭素循環型社会の実現を担うキーマテリアルとして期待を集めている。しかしCNFの化学構造に由来する機能が未開拓であることから、本研究ではCNFを用いた触媒反応の創製に取り組んだ。CNF界面を高密度にカルボキシ化したTO-CNFを用い、塩基性サイトを導入することで、同一系内で酸と塩基が共存可能な酸塩基複合型触媒を開発し、1工程での多段階連続反応に成功した。また、CNFと同様の多糖高分子であるキトサンナノファイバーを塩基触媒に用い、TO-CNFと組み合わせることでも酸塩基連続反応が可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究不均一系触媒でありながら均一系触媒を凌駕する触媒機能を実現している。セルロースナノファイバーの結晶構造および化学構造が機能発現に本質的な役割を果たしており、従来の触媒を固定化するだけの固相担持触媒とは一線を画する。また本研究では資源的な利用価値が極めて高い再生産可能なバイオマスの新たな利用法を開拓しており、その成果は持続可能なモノづくりへの貢献が期待される。
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