研究課題/領域番号 |
20K22565
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0601:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪府立大学 (2021) 神戸大学 (2020) |
研究代表者 |
北風 智也 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 助教 (50874278)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 時間栄養学 / 骨格筋 / マイオカイン / ビタミンA / トランスグルタミナーゼ2 / サーカディアンリズム |
研究開始時の研究の概要 |
生体内でビタミンAの代謝は約24時間の周期性を持つが、ビタミンAの代謝が生体リズムに与える影響は不明な点が多い。骨格筋が産生するマイオカインは、骨格筋自体あるいは他の組織の代謝や成長を調節する働きを持ち、申請者はこれまでにビタミンAが骨格筋においてマイオカインの発現量を増加させることを報告している。本研究では、生体リズムにおけるビタミンAの機能をマイオカインに着目することで解析する。
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研究成果の概要 |
マウス骨格筋由来C2C12筋管細胞の概日リズムを同調させ遺伝子発現を評価した結果、ビタミンA代謝酵素とビタミンA応答遺伝子であるTg2の発現が24時間周期で変動した。細胞外に分泌されたTG2が生体リズムに与える影響を解析した結果、細胞外のTG2によって時計遺伝子BMAL1の24時間周期の発現パターンがわずかに変化した。以上のことから、骨格筋において、ビタミンA代謝は24 時間周期を示し、ビタミンA応答遺伝子であるTG2が細胞外に分泌されることで、生体リズムを調節する可能性があることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、欠食やシフトワークなどによる生体リズムの乱れに起因する肥満や心血管疾患、睡眠障害などが問題視されている。本研究において、骨格筋でのビタミンA代謝が概日リズムを持つことが明らかとなり、ビタミンAに応答するマイオカインであるTG2が概日リズムを調節することが示唆された。概日リズムの乱れを是正するための標的として、マイオカインの重要性をさらに示すことができれば、新たな治療標的となり得ることが期待される。
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