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コムギにおける脂質および二次代謝を介した乾燥耐性機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K22566
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0601:農芸化学およびその関連分野
研究機関富山県立大学 (2021)
鳥取大学 (2020)

研究代表者

宇部 尚樹  富山県立大学, 工学部, 助教 (00879405)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードパンコムギ / 乾燥ストレス / フェニルグリセロール / フェニルグリセロールエステル / 乾燥 / コムギ
研究開始時の研究の概要

植物において脂質や二次代謝産物などの代謝物は、ストレス耐性の獲得に重要な役割を持つ。しかしながら、乾燥ストレスを受けたコムギにおける、ストレス関連物質の誘導とその機能については明らかになっていない。そこで本研究では、パンコムギにおける乾燥ストレスと誘導性の脂質類および二次代謝の関わりを調べ、コムギが乾燥に適応していく生化学的メカニズムを明らかにする。本研究を通して、乾燥耐性関連物質を特定し、耐性品種育種の発展に寄与する基礎的な情報を提供する。

研究成果の概要

本研究では、パンコムギにおける乾燥ストレス誘導性二次代謝産物の探索とその機能解明を目的とした。乾燥処理を行ったパンコムギ地上部を抽出し、誘導される物質を調べたところ、3つの化合物が増加することが分かった。それぞれの化合物を精製し、構造解析を行った結果、化合物1-3はそれぞれ、トリプトファン (1)とヒドロキシ桂皮酸類2分子がグリセロールとエステル結合したフェニルグリセロール類2種(2, 3)であった。加えて、これらのフェニルグリセロール類は抗酸化活性を有することから、乾燥ストレスによって引き起こされる酸化ストレスの抑制に関わると考えられる。

研究成果の学術的意義や社会的意義

パンコムギは主要な食料源の一つである。今後の世界の人口増加に加え、気候変動を考慮すると、ストレス耐性を持った作物品種の育種は重要である。本研究では、パンコムギにおいて乾燥ストレスにより抗酸化活性を有するフェニルグリセロール類が蓄積することが明らかとなった。これらの成果はこれまで分かっていなかった二次代謝産物を介した乾燥ストレス耐性機構の一つであり、乾燥ストレス耐性品種の育種につながる基礎的な情報を提供することができた。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-09-29   更新日: 2023-01-30  

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