研究課題/領域番号 |
20K22585
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0602:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
小郷 裕子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 野菜花き研究部門, 主任研究員 (90572214)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | イネ / 出穂 / 相転換 / 光 / 概日時計 / 遺伝子発現制御 |
研究開始時の研究の概要 |
全ての作物において、相転換のタイミングは収量とクオリティーの最適化に重要である。モデル作物であるイネは、光と概日時計のシグナルを統合することにより、厳密な限界日長応答を可能にしていると考えられている。本研究では、いくつかのNGS解析を組み合わせ、維管束における光と概日時計による遺伝子発現制御に関わるエンハンサーとプロモーターとの相互作用を網羅的に解析し、相転換を制御する遺伝子発現の時空間的制御機構を明らかにする。さらに、近年規制が緩和されつつあるゲノム編集で予測エンハンサーを欠失させてその効果を検証すると同時に、直接的に作物開発につなげる。
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研究成果の概要 |
全ての作物において、相転換のタイミングは収量とクオリティーの最適化に重要である。モデル作物であるイネは、光と概日時計のシグナルを統合することにより、厳密な限界日長応答を可能にしていると考えられている。本研究では、いくつかのNGS解析を組み合わせ、光と概日時計による遺伝子発現制御に関わる機能性エレメントを網羅的に解析し、相転換に関わる遺伝子発現の制御機構を明らかにすることを目的とする。フィトクロムを用いたChIP-seqでは、いくつかの光応答や概日時計に関わる遺伝子の上流に時間特異的なピークが見られた。今後、single cell解析などにより、更なる詳細な解析が必要であると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物の相転換に関する分子機構は、イネやシロイヌナズナなどに詳しく解析されているものの、非コーディング領域に着目したものは少なく包括的な研究が求められていた。また、光と概日時計は代謝や細胞伸長など生命活動の根幹を担う多くの活動に作用するため、本研究のデータは相転換だけでなく様々な研究分野にイネのクロマチン状態に関する情報を提供できる。近年、エンハンサー領域を用いた育種が注目されており、予測した機能性エレメントにゲノム編集を用いて変異や欠失を起こすことにより、出穂や収量性に関わる育種リソースや作物そのものの開発に寄与できる。
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