研究課題/領域番号 |
20K22596
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0603:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人水産研究・教育機構 |
研究代表者 |
金子 信人 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(南勢), 任期付研究員 (50886265)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ニホンウナギ / 仔魚 / 成長 / インスリン様成長因子 / インスリン様成長因子結合蛋白 / 成長ホルモン / レプトセファルス / RNA-Seq / ニホンウナギ仔魚 / 成長関連遺伝子 / igfbp-1 / tgf-β3 / 健苗性 |
研究開始時の研究の概要 |
ニホンウナギ仔魚(レプトセファルス)は、飼育下で変態に至るまで約250日かかり、天然個体の2倍以上の期間を要することもある。飼育下で起こる仔魚の成長停滞は、飼育環境や餌などの外的要因により、適切な生理反応が起こっていないことが原因と考えられる。本研究は、ニホンウナギ仔魚の成長に関わる遺伝子に着目し、成長制御メカニズム理解に基づいて、成長の指標を確立する。これを用いて飼育下で起こる成長停滞の原因究明を試みるほか、個体の成長状態や健苗性を評価し飼料や飼育条件の改善を試みる。
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研究成果の概要 |
本申請は、ニホンウナギ仔魚の成長停滞の機序の理解と、それに基づいた成長指標の確立を行った。RNA-Seqにより、初期成長に重要な遺伝子を網羅的に探索した。4日間の絶食により4,133個の遺伝子が増加し5,985個が減少した。そのうち、インスリン様成長因子結合蛋白遺伝子(igfbp-1a)は、体サイズと負の相関を示したことから、成長停滞の指標として有用と考えられた。実際、通常より高水温で飼育した40日齢仔魚は対照に比べ体サイズが小さく、かつ高いigfbp-1a量を示した。このことから本種仔魚においてigfbp-1a量は成長停滞に関与する成長指標として有用と示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、飼育下で起こるニホンウナギ仔魚の成長停滞の原因を生理学的観点から解明することに学術的意義がある。また、メカニズムへの理解に基づいて、飼育魚の成長状態を最大化する適切な飼育条件の探索や、飼育魚の動物福祉の評価を行うための指標を提供することから、商業的、社会的意義も大きい。
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