研究課題/領域番号 |
20K22675
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0704:神経科学、ブレインサイエンスおよびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
高橋 利英 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (50881562)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 頭部外傷 / 再生医療 / E-Cadherin / N-Cadherin / フリーラジカル / マウス頭部外傷モデル / 歯髄幹細胞 / RNP / 外傷性脳損傷 / ラジカル含有ナノ粒子 / 歯髄幹細胞移植 |
研究開始時の研究の概要 |
外傷性脳挫傷急性期ではフリーラジカル・活性酸素が大量に産生され、移植幹細胞の生着には非適応な環境である。申請者はフリーラジカルスカベンジャーであるラジカル含有ナノ粒子(RNP: Redox-active nitroxide radical-containing nanoparticle)を外傷性脳損傷マウスに投与することで、フリーラジカル・活性酸素が除去されたことを報告した。本研究では外傷性脳損傷マウスの急性期挫傷脳に歯髄由来神経幹細胞を直接移植するのと同時に、RNPの直接投与も併用する。そうすることで挫傷脳のフリーラジカル・活性酸素を除去し、移植幹細胞の生着に寄与すると考えられる。
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研究成果の概要 |
Embryonic Stem Cell(ES細胞)はE-Cadherinを介して移植細胞の成熟度を調節し、移植細胞の生着・増殖を促す可能性が指摘されている。逆にN-Cadherinは神経細胞の移動・遊走と成熟に重要な役割を果たし、これにより移植細胞の生着後に神経細胞の増殖を促すことができる可能性もある。まずは、間葉系細胞である歯髄幹細胞でE-Cadherin抗体およびN-Cadherin抗体を利用した細胞成熟コントロールの可能性を検証した。 E-Cadherin群は低酸素状態では細胞への障害が少ない可能性が示唆された。N-Cadherin群は細胞の成熟促進効果の可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の神経分化誘導方法では幹細胞の分化、増殖が進み、長期に未成熟状態を維持することが困難であるが、E-cadherinを介した幹細胞は未成熟を維持し増殖能も有することが報告されている。逆にN-Cadherinは神経細胞の移動・遊走と成熟に重要な役割を果たすことが報告されている。本研究において、ヒト歯髄幹細胞の培養においてもE-CadherinとN-Cadherinのこのような役割が示された。 この結果は、細胞培養を行う今後の研究においても応用できるものであり意義があると考えられる。
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