研究課題/領域番号 |
20K22690
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0704:神経科学、ブレインサイエンスおよびその関連分野
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
山崎 礼二 自治医科大学, 医学部, 講師 (00870718)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | オリゴデンドロサイト / ミエリン / 脱髄 / 多発性硬化症 / クレアチン / 再ミエリン化 |
研究開始時の研究の概要 |
多発性硬化症は中枢ミエリンが脱髄することにより、神経麻痺や運動失調がみられる脱髄性疾患であるが、現在再ミエリン化を促進させる治療法は開発されていない。本研究では、再ミエリン化を促進させる新たな治療法として脳内クレアチン代謝に着目した。そこで、研究代表者が開発した新たな脱髄モデルマウスを用いて、クレアチンおよびクレアチンアナログとして知られるシクロクレアチンの運動機能回復効果、細胞保護効果および再ミエリン化促進作用について詳細に検討する。また、クレアチンの脳内における作用メカニズムを明らかにするために網羅的な遺伝子解析を行う。本研究により、多発性硬化症に対する新たな治療法開発が期待される。
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研究成果の概要 |
多発性硬化症は、運動麻痺や感覚障害が引き起こされる中枢神経系の脱髄性疾患である。本研究では、クプリゾン誘発性脱髄モデルマウスにクレアチンを経口摂取させ、組織学的な解析を行った。その結果、成熟オリゴデンドロサイトの数がクレアチン摂取によって優位に増加し、脱髄が軽減されることを明らかにした。以上の結果より、クレアチンが新しい脱髄予防薬となる可能性が示唆された。また、従来の脱髄モデルマウスでは運動機能と組織再生の両面を評価することは困難であったが、研究代表者が開発した内包脱髄モデルマウスを用いることで、組織学的な解析だけなく、運動機能回復の両面から評価が可能になることを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在使用されている多発性硬化症の治療薬は免疫抑制を期待しており、直接オリゴデンドロサイトに作用する治療薬開発が望まれている。本研究では、中枢神経系において髄鞘形成細胞であるオリゴデンドロサイトが高いクレチン合成能を持つことに着目し、治療法開発に応用できると考えた。また、クレアチンは経口摂取が可能なだけでなく、副作用も少ないことが予想される。そのため、クレアチンが新しい多発性硬化症の治療薬となることが期待される。また、従来の脱髄モデルでは脱髄後の機能回復を再現性よく評価することは困難であったが、内包脱髄モデルを使用することによって、これまで以上に有効な薬剤評価が可能になることが期待される。
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