研究課題/領域番号 |
20K22713
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0801:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 岐阜薬科大学 |
研究代表者 |
伊藤 貴章 岐阜薬科大学, 薬学部, 助教 (20878160)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 眼部治療 / 遺伝子治療 / ドラッグデリバリー / 噴霧急速凍結乾燥法 / 電界紡糸法 / 凍結乾燥法 / naked pDNA / 遺伝子デリバリー / 遺伝子治療製剤 / 後眼部疾患治療 / セルフメディケーション / 局所疾患治療 |
研究開始時の研究の概要 |
難治性眼科疾患に対し、外科的治療や眼内注射を回避し、自己治療が可能な遺伝子治療の確立が望まれている。申請者は、遺伝子導入剤を含まない粉末pDNA製剤(naked pDNA)が、in vivoにおいて局所投与で高い遺伝子発現を達成することを見出した。 本研究では、naked pDNA製剤の眼科領域への展開を目指し、非侵襲的な眼局所塗布型pDNA製剤の有用性を証明し製剤設計基盤を構築する。Naked pDNA粉末ペーストをラット眼球に塗布し、pDNA眼内分布と有効性を証明することで、セルフメディケーションが可能な難治性眼科疾患の遺伝子治療を確立する。
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研究成果の概要 |
申請者は、遺伝子治療薬のplasmid DNA (pDNA)を粉末製剤化することで、遺伝子導入剤を添加することなく遺伝子治療を達成することを発見した。本研究では、眼科領域への展開を目指し、非侵襲的な眼局所投与型製剤の有用性実証を目的とした。その結果、in vitroにおいてnaked pDNA製剤の遺伝子発現を実証した。遺伝子発現効率は調製方法と賦形剤組成に依存しており、マンニトールを賦形剤に用いた噴霧急速凍結乾燥粉末剤において優れた遺伝子発現を達成した。また、ポリビニルアルコールを賦形剤に用いた電界紡糸法ファイバーにおいて優れた眼内薬物移行を示す可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
緑内障や網膜疾患は、現状では治癒が難しいアンメットメディカルニーズの高い疾患である。既存の治療法として、外科的治療や眼科用医薬があるが、いずれも病気の悪化を防ぐことが目的である。遺伝子治療薬は治癒療法として開発が望まれているが、遺伝子治療薬は一般的に自己治療が困難な注射剤であるため、通院による負担を伴う。本研究で得られた知見は、遺伝子治療薬を眼瞼に投与することで、低侵襲かつ自己投与で難治性眼部疾患を治癒可能な画期的な製剤となる可能性を示唆するものである。
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