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糸状菌の休眠遺伝子を覚醒するハイグロマイシンBを利用した新規天然活性物質の探索

研究課題

研究課題/領域番号 20K22720
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0801:薬学およびその関連分野
研究機関北里大学

研究代表者

加藤 翔  北里大学, 大村智記念研究所, 特任助教 (70875757)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード創薬 / 微生物 / 糸状菌 / 天然物 / 二次代謝産物 / 抗生物質 / 新規化合物 / 低分子有機化合物 / ケミカルバイオロジー / タンパク質合成阻害剤
研究開始時の研究の概要

実験室環境下で利用できる二次代謝産物生合成遺伝子は1~2割程度であり、ほとんどが休眠状態であることが知られている。低分子による二次代謝の活性化にはHDAC阻害剤を利用したケミカルエピジェネティクスが報告されているが、10%未満の糸状菌株にしか利用できないという問題がある。そこで申請者が確立したタンパク質合成阻害剤ハイグロマイシンBによる遺伝子発現レベルでの二次代謝産物生産誘導を応用することを計画した。ハイグロマイシンBが有効性を示す糸状菌の範囲を解明し、代謝物分析や生物活性評価によって新規化合物を同定し、遺伝子発現解析による二次代謝生合成遺伝子の同定を目標とする。

研究成果の概要

本研究はタンパク質合成阻害剤であるハイグロマイシンBを糸状菌に添加し培養することで、創薬資源と期待される新規天然物質を発見した。また、本手法は糸状菌の分類群の70%以上に適応可能であり、新規二次代謝産物を複数見出した。このような汎用性の高い代謝物生産誘導化合物は世界的に見ても例がなく、ハイグロマイシンBと糸状菌の有する新たな代謝物生産能力を見出し、創薬資源の拡充と本手法の汎用性が明らかとなった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では化合物を添加し糸状菌を培養するという比較的簡便な手法により、新規天然物質を取得するに至った。また広範な分類群の糸状菌に対して同様に適応できることから、創薬資源としての微生物由来天然物質の生産性を大幅に向上させることが可能となった。また、糸状菌とハイグロマイシンB存在下で天然物を生産するようになることは広く保存された普遍的な現象であることが考えられるが、そのメカニズムは不明であり世界的に見ても例がないことから学術的に見ても新奇性が高い。今後詳細な分子メカニズムが明らかになれより人為的に通常不活化している未利用な天然物資源を呼び起こすことが可能となり、創薬資源の拡充になると期待される。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2020

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 糸状菌の休眠遺伝子を覚醒するハイグロマイシンBを利用した新規天然活性物質の探索2022

    • 著者名/発表者名
      加藤 翔、渡邊 善洋、渡部 実加、石川 春樹、岩月 正人、野中 健一
    • 学会等名
      日本農芸化学大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 糸状菌Fusarium sp. RK97-94におけるタンパク質合成阻害剤hygromycin B処理による二次代謝の誘導と1233A生合成遺伝子クラスターの発見2020

    • 著者名/発表者名
      加藤翔(北里大)、本山高幸(理研)、浦本雅和(理研)、野川俊彦(理研)、鎌倉高志(東理大)、長田裕之(理研)
    • 学会等名
      第八回目糸状菌コンファレンス若手の会ワークショップ
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-09-29   更新日: 2023-01-30  

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