研究課題/領域番号 |
20K22746
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0802:生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
片渕 剛 日本大学, 医学部, 准教授 (50300976)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | FGF15 / 胆汁酸 / 回腸 / farnesoid X receptor / RNAシークエンス / 摂食 / 絶食 / 胆汁酸合成 / 転写因子 / 摂食同調 |
研究開始時の研究の概要 |
FGF15 は胆汁酸刺激により回腸から分泌され、肝臓の胆汁酸合成を抑制するフィードバック因子である。私はマウスに消灯時から4時間のみ餌を与える摂食同調を2週間施し、最終日に餌を与えてから経時的に回腸を回収してFgf15発現を測定したところ、餌を与える直前と比べて摂食約3時間後にその発現が著しく減少することを発見した。このFgf15発現が減少するメカニズムを解明するため、本研究においてそれに関わる転写因子を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では14日間の摂食同調による強い空腹後の摂食によるマウス回腸FGF15の発現低下には転写因子が作用しているのではないかと仮定し、摂食前、摂食3時間後のマウスの回腸のRNAシークエンス法を用いて探索したところ、21個の転写因子が変動していることが分かった。更にFXRのアゴニストであるコール酸食を与えてFGF15の発現量を測定したところ、FGF15の発現は上昇するが摂食による低下比は通常食と変わらなかったため、胆汁に含まれるFXRの天然アンタゴニストであるミュリコール酸の関与の可能性は低くなった。またFGF15の発現低下に必要な摂食同調は1日であることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
FXRアゴニストは非アルコール性肝炎等の疾患の治療薬としての期待が高まっているが、FGF15/19の発現量は主として核内受容体FXRにより調節されるため、そこにはFGF15/19を介した薬効が含まれていると考えられる。本研究は摂食とFGF15/19の発現の関係が明らかにしつつある。従って本研究は食後どのタイミングにおいて投薬をするのが治療効果を最大にするのか、などのFXRアゴニストの薬剤開発における有用な情報を提供できるため、その成果は社会的意義を持つ。
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