研究課題/領域番号 |
20K22755
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 公益財団法人結核予防会 結核研究所 |
研究代表者 |
鎌田 啓佑 公益財団法人結核予防会 結核研究所, 臨床・疫学部, 医員 (80885666)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | M. abscessus group / 迅速発育性抗酸菌 / M. abscessus / Rifabutin / rifabutin / 迅速発育抗酸菌 / 薬剤感受性 |
研究開始時の研究の概要 |
M. abscessus group 感染症は難治性であり新規治療薬の探索が喫緊の課題である。rifabutinも近年、治療薬の候補として注目が高まっているがその評価は定まっていない。本研究では日本で臨床分離されたM. abscessus group を対象にrifabutinの薬剤感受性とRifampicin-resistance determining region (RRDR)領域の遺伝子変異の関係性だけでなく感受性株と耐性株のwhole genome sequenceを比較することでRRDR領域以外の遺伝子学的な差異に関しても評価し、rifabutinの治療薬としての可能性を検討する。
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研究成果の概要 |
代表者はM. abscessus species 320株を評価し、より薬剤耐性傾向の強い亜種であるM. abscessusの方がM.massilienseよりRifabutin感受性が良好である可能性を論文報告した。更に、Omadacyclineと併用した際の相乗(シナジー)効果を 菌株を用いた実験で証明し論文報告した。また、菌株間のRifabutin感受性の差異を調べるためにRifampicinーresistance determining region(RRDR)の遺伝子配列を解析した結果、すべての臨床分離株でアミノ酸配列は一致していたことを感染症学会東日本地方会で報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高度薬剤耐性を有するM. abscessus感染症の治療は非常に難しい。通常、薬剤感受性が担保された3-4種類の抗菌薬を併用した上で最短でも数ヶ月以上の治療期間が必要とするが、特に内服できる治療薬の選択肢は極めて限られており、Rifabutinにかかる期待は大きい。代表者らのM. abscessusに対するRifabutinの薬剤感受性評価は過去最大規模のものである。また、近年海外で効果が注目されているomadacyclineとの併用で治療相乗効果が期待されることも臨床的に重要性の高い発見であり今後の臨床研究での評価が期待される。
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