研究課題/領域番号 |
20K22773
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
宮澤 拳 国立感染症研究所, 真菌部, 研究員 (30880231)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アスペルギルス / 細胞壁 / 多糖 / 濁度 / 増殖曲線 / 糸状菌 / 菌糸塊形成 / 細胞壁多糖 / 抗真菌薬 / 細胞表層構造 |
研究開始時の研究の概要 |
糸状菌は一般的に、液体振盪培養において塊を形成する。この性質は、糸状菌の細胞数を定量できないことの原因となっており、糸状菌の定量法の確立と標準化は糸状菌の臨床研究における喫緊の課題の一つとなっている。本研究は、糸状菌の細胞表層に局在する多糖・タンパク質分子を介した凝集機構を理解し、菌糸の凝集を制御しようとするものである。
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研究成果の概要 |
Aspergillus fumigatusのα-1,3-グルカンとGAGの共欠損株(菌糸分散株)の菌糸生長を、濁度により少なくとも培養18時間まで定量的に測定することに成功した。リアルタイム濁度測定装置を用いることにより、濁度により連続的に菌糸の増殖が計測された。増殖開始と倍加時間の計測に成功した。濁度の連続的測定により、濃度依存的な生育抑制が投与する抗真菌薬の種類によって異なる挙動を示すことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糸状菌は菌糸が塊を形成しながら生育するため、細菌や酵母で用いられる比濁法を適用することができなかった。本研究では、糸状菌の細胞表層を改変して菌糸分散株を作製し、その菌糸生育が濁度により測定可能であることを示した。リアルタイムに菌糸の増殖を捉える方法を確立することに成功した。本手法は糸状菌の増殖の予測や抗真菌薬投与時の挙動の理解に有用であり、臨床に有用な情報を与えることができると確信している。
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