研究課題/領域番号 |
20K22778
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
勝山 隆行 岡山大学, 大学病院, 助教 (80570093)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 全身性エリテマトーデス / T細胞 / 自己免疫疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
全身性エリテマトーデス(SLE)は難治性の自己免疫疾患であり、自然免疫・獲得免疫に関わる様々な細胞の関与が指摘されているがその病態生理は未だ不明な点が多い。 本研究では、SLEにおけるT細胞機能とTankyraseの果たす役割に注目し、主にT細胞選択的ノックアウトマウスを用いてin vivo・in vitroの両面から検討する。さらに、SLE疾患モデルマウスも用いることでSLEの病態形成・臓器障害におけるTankyraseやそれに関わる細胞内シグナルの役割を解明し、新規治療標的開発の端緒とする。
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研究成果の概要 |
まず、T細胞特異的TankyraseノックアウトマウスでT細胞でTankyraseがノックアウトされていることが確認できた。また、T細胞において一部の炎症性サイトカインの発現が亢進していること、SLEの病態に関与していることがしられているDouble negative T細胞が増加している傾向を確認した。続いて、SLE疾患モデルマウスにおけるTankyrase下流シグナルの役割を確認するため、疾患モデルマウスでTankyrase下流蛋白Xをノックアウトしたところ、尿蛋白が改善し、組織所見も改善した。また、T細胞の活性化マーカー発現や炎症性サイトカイン産生についても改善することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では難治性自己免疫疾患である全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus: SLE)の病態形成におけるT細胞とTankyraseの役割についての検討を行なった。本研究で得られた成果によりTankyraseがT細胞機能異常を介して自己免疫疾患の病態に関与する可能性が示唆された。更なる研究を通してT細胞でのTankyrase欠損がSLEの病態に与える影響を解明することによりSLEの病態解明の一助とするのみでなく、新規治療標的開発にもつながると考えられた。
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