研究課題/領域番号 |
20K22780
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
玉浦 萌 広島大学, 医系科学研究科(医), 研究員 (60876762)
|
研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | STAT1機能獲得型変異 / 造血幹細胞移植 / 二次性生着不全 / 皮膚粘膜カンジダ症 / インターフェロンγ |
研究開始時の研究の概要 |
STAT1機能獲得型(STAT1-GOF)変異による原発性免疫不全症は、皮膚粘膜局所の反復性カンジダ感染を特徴とする遺伝性疾患である。IFN-γ、IFN-α/β刺激により誘導されるSTAT1のリン酸化亢進や、IL-17産生不全が病態とされる。重篤な感染症や自己免疫疾患を合併する重症例に、根治療法として造血幹細胞移植が行われるが、二次性生着不全を高率に発症し、移植成績は極めて不良である。申請者が新規樹立した本症患者の好発GOF変異(R274Q)をノックインしたGOF-Stat1R274Qマウスを用い、本疾患患者での造血幹細胞移植後二次性生着不全の病態解明及び治療法開発のための基礎研究を行う。
|
研究成果の概要 |
STAT1-GOF変異を持つ患者において、造血幹細胞移植時に高頻度で生じる二次性生着不全の病態を解明するために、申請者らが樹立した、本症患者の好発変異であるR274Q変異を導入したマウス(GOF-Stat1R274Qマウス)を用いた骨髄再構築アッセイを確立することを試みた。GOF-Stat1R274Q/WTマウスをレシピエントした骨髄移植実験では再現性のある結果が得ることが出来なかったため、解析対象をGOF-Stat1R274Q/R274Qマウスに拡大することを検討している。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年STAT1-GOF変異を持つ患者において、JAK阻害薬の一つであるRuxolitinibの有効例が報告されている。一方で、副作用として血小板減少、貧血、好中球減少症などの骨髄抑制があり、長期的な使用に際し、その効果、副作用の検証が必要であり、本症患者において、分子メカニズムに基づいた根治的治療法の確立が求められている。そのため、本研究を推進していき、造血幹細胞移植時の二次性生着不全の病態を明らかにすることは、本症患者の予後の改善に寄与すると考えられる。
|