研究課題/領域番号 |
20K22786
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
芦田 真士 京都府立医科大学, 医学部附属病院, 専攻医 (60884202)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 重症筋無力症 / 濾胞性T細胞 / ICOS / IL-21 / PD-1 |
研究開始時の研究の概要 |
重症筋無力症は、神経筋接合部に対する抗体により惹起される自己免疫性疾患であり、近年本邦で増加傾向にある。患者の80%にアセチルコリン受容体への自己抗体を認めるが、RituximabやEculizumabといった新規生物学的製剤は抗AchR抗体値を低下させることなく臨床症状の改善をきたすとされており、疾患活動性や治療評価目的の新たな指標が求められている。ステロイド、免疫抑制剤の効果が不十分な治療抵抗群が一定数存在し、新たな免疫機序を標的とした治療法が望まれている。本研究ではMGの臨床的指標になる免疫機構を探索するとともに、治療標的も視野に病態機序を明らかにすることを目的にする。
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研究成果の概要 |
重症筋無力症(Myasthenia gravis: MG)は,、神経筋接合部に対する抗体により惹起される自己免疫性疾患である。我々は, 抗アセチルコリン受容体抗体陽性のMG患者において末梢血中の濾胞性T細胞(Tfh)の頻度, 中でもinducible T cell costimulator (ICOS)を高発現したTfhの頻度が上昇しており、重症度と相関することを見出した。さらにTfhのIL-21、IL-17A、IL-4といったサイトカイン産性能はMGにおいて亢進してた。ICOS高発現Tfhの頻度は免疫治療により臨床症状の改善とともに低下し、MG活動性の免疫学的指標になる可能性が示唆された.。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
重症筋無力症(MG)は自己免疫疾患であり、筋力低下、眼症状、呼吸症状をきたし、患者の生活の質を著しく低下させるのみならず、重症例では至死的である。奔放における患者数は増加しており、高齢者のMGが特に増加していることから、重要な神経免疫疾患である。現在の免疫治療はステロイド、免疫抑制剤が中心であり、生物由来製剤や血液浄化療法を併用しても難治の症例が存在する。疾患活動性を反映する免疫学的な指標、新たな治療標的が望まれている。本研究で着目したT細胞サブセットである濾胞性T細胞(Tfh)は新たな免疫指標、治療標的になることが期待される。
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