研究課題/領域番号 |
20K22811
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山本 高正 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (60884088)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 大腸癌肝転移 / 自然肝転移マウスモデル / 腫瘍微小環境 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、大腸癌とその周囲の微小環境の相互作用により癌の浸潤・転移が促進されることがわかってきた。本研究では転移効率の高い自然肝転移マウスモデルを確立し、特に転移巣周囲の微小環境の特性に注目して大腸癌肝転移の分子機構を解明することを目的とする。方法は、まず数種類のマウスを交配することによって、大腸癌で報告されている遺伝子異常を有する遺伝子改変マウスを作成する。次に遺伝子改変マウスの自然肝転移の有無とその頻度を確認し、原発巣、転移巣のサンプルを用いて腫瘍の微小環境の特性について解析する。本研究によって肝転移治療のターゲットを同定し、大腸癌肝転移の新規治療薬の開発に繋げる為の基盤を確固たるものとする。
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研究成果の概要 |
本研究では腸癌自然肝転移をきたす遺伝子改変マウスの作成を試みた。すなわち、Kras+/LSL-G12Dマウス、Pten(flox/flox)マウス、腸上皮細胞特異的にCreリコンビナーゼを発現するVillin-Creマウス を交配し、Kras+/LSL-G12D Pten(flox/flox) Villin-Creマウス (KPVマウス)を作成した。KPVマウスは29週で腸由来の肝転移をきたすことが確認された。KPVマウスの腸正常粘膜、腸癌、正常肝、肝転移巣の遺伝子発現を比較したところ、肝転移巣ではCsf2,Csf3/Gcsf,Pdgfb,Bv8/Prok2の発現が高値であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大腸癌は癌死亡原因の上位を占め、肝臓に転移しやすい。今回我々が作成した腸癌自然肝転移マウス(KPVマウス)は従来多くの研究で使用されてきた移植モデルと比較して大腸癌の臨床像をより正確に模倣すると考えられる。また、本マウスモデルの肝転移巣ではCsf2,Csf3/Gcsf,Pdgfb,Bv8/Prok2等のサイトカインや血管新生因子の発現が亢進していた。今後、転移の成立、転移巣の増殖過程においてこれらの因子が果たす役割を明らかにする事ができれば、これらの因子が大腸癌肝転移治療のターゲットとなることが示唆された。
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