研究課題/領域番号 |
20K22821
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
|
研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
林 玲匡 杏林大学, 医学部, 講師 (40735396)
|
研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 膵癌 / DNAメチル化 / 腫瘍内不均一性 / 腫瘍不均一性 / クローン進展 |
研究開始時の研究の概要 |
癌は、従来は、均一な集団だと考えられて来ましたが、近年の研究から、癌が進化し、また治療に抵抗性を示す過程において、集団の不均一性が重要であることがわかってきました。今回の研究では、難治性癌の一つである膵癌において、遺伝子の発現を制御する重要なメカニズムの一つであるDNAのメチル化という観点から、一つの腫瘍の中の不均一性を探索します。そして、その不均一性が、癌の遺伝学的進化とどのような関連があるかについて解明することを目的とします。
|
研究成果の概要 |
杏林大学病理学教室に保管されている膵癌症例のFFPE検体を用いてマルチサンプリングによる(1症例で複数のサンプルを使用して)網羅的なDNAメチル解析を行った。網羅的解析に適したDNAを取得するために、抽出プロトコルの最適化を行う必要があったが、高品質なDNAメチル化データを得ることに成功した。メモリアル・スロンケタリングがんセンターで得られたデータも含め、膵癌におけるDNAメチル化の不均一性、クローン進展におけるDNAメチル化の可塑性、腫瘍内メチル化変動遺伝子の意義などについて現在解析を進めている。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、膵癌の腫瘍内DNAメチル化不均一性が明らかになりつつある。膵癌は、その発生過程において、主要ながん抑制遺伝子にDNAメチル化が起こることが知られている。今回得られたDNAメチル化データの解析を進め、クローン進展過程におけるDNAメチル化の可塑性や腫瘍内メチル化変動遺伝子の生物学的意義を探索することは、分子遺伝学的な新たな腫瘍進展メカニズムの解明につながると考えられる。
|