研究課題/領域番号 |
20K22840
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
近藤 健太 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (60779974)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | カニクイザル / 癌免疫療法 / iPS細胞 / 再生T細胞 / TCR / がんモデルサル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、4つの癌誘導遺伝子を発現するトランスジェニック(Tg)カニクイザルを作出し、世界初の霊長類の癌モデル動物を開発する。さらにTgザルで発生した腫瘍に浸潤するT細胞からTCRα/β鎖の遺伝子を単離し、iPS細胞から再生させたT細胞に遺伝子導入することで、癌特異的再生T細胞を作り出す。得られた再生T細胞をTgザルに移植し、安全性と治療効果を検討可能な癌免疫療法モデルを確立する。
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研究成果の概要 |
ヒトへの外挿性が高い非ヒト霊長類のがんモデルを作出するために、p53を阻害する優性変異体p53CT、 Rb経路を阻害するCDK4、活性化型KRAS (G12V)、テロメラーゼ逆転写酵素TERTの4つのがん関連遺伝子を薬剤誘導性に発現するカニクイザルの作製を行い、当該遺伝子が導入された産仔を得ることに成功した。さらに、サルに腫瘍細胞を移植し、腫瘍に浸潤したT細胞からTCR遺伝子を単離し、iPS細胞から再生したT細胞に導入したところ、出現頻度の高いTCRが腫瘍細胞を殺傷できることを明らかし、この成果を報告した (Mol Ther Oncolytics. 2021)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん免疫療法の前臨床試験において、マウスで得られた知見がヒトに外挿できない例が知られている。そのためヒトへの外挿性が高い霊長類を用いたがん研究が必要不可欠である。本研究で作製された遺伝子導入サルで薬剤誘導性に腫瘍が形成されれば、世界初の非ヒト霊長類のがんモデルとなり、霊長類を用いたがん免疫療法の前臨床試験が可能になる
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