研究課題/領域番号 |
20K22865
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
佐藤 真季子 群馬大学, 医学部附属病院, 医員 (10873606)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 喘息 / 脂質メディエーター / レゾルビン / 気道炎症 / ResolvinE3 / Resolvin / レゾルビンE3 / 抗炎症性物質 / マウスモデル |
研究開始時の研究の概要 |
難治性気管支喘息に対する新規治療薬となりうる新規脂質メディエーターResolvinE3(RvE3)に関する基礎的検討を行う。 喘息には様々なフェノタイプが存在するが、Th2サイトカインの関与が想定されない非Th2型難治性喘息に対する治療は未だ不十分である。RvE3がTh2サイトカイン非依存性に気道炎症を抑制する可能性に着目し、RvE3の作用機序を明らかにし、創薬に向けての研究を進めていく。
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研究成果の概要 |
ResolvinE3 (RvE3)は新規に同定された抗炎症性脂質メディエーターである。RvE3は生体内に存在する物質であるが、申請者らのこれまでの研究から、RvE3を喘息モデルに投与すると、気道炎症を抑制することがわかった。本研究では創薬やバイオツールとしての利用を目指し生体内でより安定的な誘導体を作成し、細胞レベルでの効果を解析した。RvE3誘導体は骨髄由来樹状細胞からのIL-23産生を抑制したり、単球に対して作用し、炎症性サイトカインであるTGF-TGF-βの産生を抑制することがわかった。これらの結果から、RvE3誘導体は抗炎症性作用をもたらすことがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
RvE3は炎症収束の効果が期待できる内在性の炎症収束物質であり、副作用が少なく、安全性が高い、これまでにない新しい創薬研究につながると期待できる。本研究は、生体が本来持つ恒常性維持機能を利用して炎症を制御するという特異なアプローチであり、学術的独自性がある。さらに、RvE3の臨床応用への障壁であった生体内での不安定性を改善した誘導体を作製しており、これらを用いた細胞レベルでの解析の結果、抗炎症性作用を確認できたことは、創薬の対象として検討できる可能性があると考えている。
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