研究課題/領域番号 |
20K22892
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
向井 丈雄 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60871324)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 臍帯由来間葉系細胞 / ミクログリア / アクチンダイナミクス / ミトコンドリア / 貪食能 / RhoGTPase / 間葉系細胞 / 臍帯 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではマウスのミクログリア初代培養活性化モデルと臍帯由来間葉系細胞(UC-MSC)の共培養を行うことで、活性化ミクログリアの形態変化と貪食能変化をアクチンダイナミクスの観点から共に追究し、そのメカニズムとなるミトコンドリア機能、細胞内cyclic AMP (cAMP) / cAMP-dependent protein kinase A (PKA)活性、PI3K / Akt - protein kinase C (PKC) pathwayの活性について検討することで、UC-MSCが活性化ミクログリアに及ぼすアクチンダイナミクスとそれによって生じる特性変化のメカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
LPS活性化ミクログリア初代培養に対して臍帯由来間葉系細胞(UC-MSC)が及ぼす特性変化の解析を行った。活性化ミクログリアの炎症性サイトカイン、NFκB pathwayがUC-MSCにより有意に低下し、低下した貪食能やアクチンダイナミクスがUC-MSC共培養により改善することを証明した。またこれら現象のメカニズムとしてRhoGTPaseであるcdc42とRac1がUC-MSCで有意に上昇し、それにはPI3K/Akt-RhoGTPase pathwayの活性化が寄与していることを証明した。LPS刺激によってミトコンドリアの脱分極の程度は有意な変化はみられなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
UC-MSCが活性化ミクログリアに及ぼす形態変化・貪食能変化とそのメカニズムをアクチンダイナミクスの観点から解明した比較実験はなく、本研究が国内外初となる。従って本研究は損傷脳組織において活性型ミクログリアを鎮静化させる新規治療の基盤となり、将来のMSCを用いた細胞治療へと繋がる可能性を示すと考えられる。
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