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遺伝子発現制御法を用いた多発性硬化症の成因解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K22905
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0902:内科学一般およびその関連分野
研究機関宮崎大学

研究代表者

中里 祐毅  宮崎大学, 医学部, 医員 (90885972)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード多発性硬化症 / ケモジェネティクス / ケモカイン / グレリン / アナモレリン / EAE / DREADD / ケモジェネティックス / 神経免疫
研究開始時の研究の概要

多発性硬化症は神経難病の一つで、神経炎症とそれに続く脱髄、軸索変性を特徴とする中枢神経系の自己免疫疾患である。申請者は、アデノ随伴ウィルスを利用した細胞特異的な活性化制御技術(ケモジェネティクス法)を用い、胸髄に限局した病変を呈する多発性硬化症モデルマウスの脊髄病変部における神経細胞の活動性を特異的に制御する新たな実験系を確立した (Scientific Reports. 2020)。この技術は多発性硬化症の病態における神経細胞の機能解析に貢献するものである。分子科学的な技術を駆使し、本症の病態形成と回復の分子機構、治療薬の作用機序ならびに病態の増悪因子の関連の解明に挑戦したい。

研究成果の概要

胸髄限局型EAEマウスの病変部脊髄に神経活動を抑制するDREADDを発現させた。神経活動抑制により病変部のCXCL10 mRNAの発現が減少した。DREADDにより神経活動を抑制した胎生期皮質神経細胞とEAEの脾臓由来CD4陽性細胞をin vitroで反応させると、神経細胞におけるCXCL10 mRNAの発現低下とCD4陽性細胞の遊走能の減弱を認めた。EAEマウスへのグレリンアゴニスト アナモレリンの腹腔内投与は、神経症状を軽減し、病変部脊髄へのリンパ球の浸潤低下傾向を示した。EAEの脾臓由来CD4陽性細胞へのアナモレリン投与は、炎症性サイトカインの発現を減少した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

従来、多発性硬化症において神経細胞の免疫学的作用は十分に解明されていなかった。申請者らは多発性硬化症の病態形成期において、神経細胞がCXCL10を介して、病原性CD4陽性細胞の遊走能の亢進に関与する可能性を示した。多発性硬化症における神経細胞の免疫細胞的作用の解明の一端となる。
グレリンの低分子アゴニストであるアナモレリンが免疫細胞に対する直接的な抗炎症作用により多発性硬化症の病態を改善させることを明らかにした。多発性硬化症における新規治療薬となる可能性がある。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 遺伝子発現制御法を用いた多発性硬化症の成因解明と治療探索研究2022

    • 著者名/発表者名
      中里祐毅
    • 学会等名
      細胞間情報伝達研究会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] Therapeutic effect of anamorelin on experimental autoimmune encephalomyelitis2022

    • 著者名/発表者名
      Yuki nakazato, Masamitsu nakazato
    • 学会等名
      第63回日本神経学会学術集会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2020-09-29   更新日: 2025-01-30  

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