研究課題/領域番号 |
20K22920
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0903:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
水谷 知裕 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (80632588)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 腸管スフェロイド / iPS細胞 / 腸管グラフト / 自己組織化 / 短腸症候群 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の幹細胞研究、再生医療の発展に伴い、免疫拒絶反応を回避し得る自家腸管組織移植への期待は高まっているが、未だ全層性の管腔構造として腸管機能を有する「iPS 細胞由来の腸管グラフト」を作出する技術は達成されてない。本研究では、iPS 細胞由来の「自己組織化腸管スフェロイド」を用い、実際の移植治療に応用可能な腸管グラフトへと成熟させる技術の開発、および臨床応用への検証としてマウスを用いた移植、二期的な成熟腸管グラフト吻合技術の開発を目指す。本研究の遂行により臨床応用可能な技術開発の基盤のみならず、腸上皮幹細胞による体外での自律的な3次元臓器形成、機能獲得に関する重要な知見を創出を期待する。
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研究成果の概要 |
ヒトiPS細胞から誘導された自己組織化腸スフェロイドを特殊な溝状のプレート上で、管状のスフェロイドへと自律融合させることに成功した。また、バイオリアクターによる回転浮遊培養を導入することで、効率的な培養条件を見出した。樹立した腸管スフェロイドを、免疫不全マウスに移植し、in vivoでさらなる組織成熟を図った。腸間膜部への安定した移植法を確立することができた。腸管スフェロイドは移植後により増大、成熟することが確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
iPS 細胞由来の「自己組織化腸管スフェロイド」を用い、実際の移植治療に応用可能な腸管グラフトへと成熟させる技術の開発を目指す本研究は、世界で初めての管腔構造を有する腸管グラフトを作出し、免疫不全マウス実験系を用いたグラフト成熟技術の確立により、体外で作出した腸管グラフトを移植することで腸機能を回復させるという新規治療のPOC (Proof Of Concept) 取得を目指したものである。本研究の成果を発展させることで、広範な腸機能の消失を伴う短腸症候群に対する根本的治療の基盤技術開発のみならず、腸上皮幹細胞による体外での自律的な3次元臓器形成、機能獲得に関する重要な知見の創出が期待される。
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