研究課題/領域番号 |
20K22936
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0904:生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松田 真太郎 京都大学, 医学研究科, 医員 (80881838)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肥満 / 脂肪組織 / インスリン抵抗性 / 脂肪細胞 / 低酸素誘導因子 / Nardilysin / 糖代謝異常 / インスリン感受性 / 低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素阻害薬 / ナルディライジン / 糖代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
M16ファミリーメタロペプチダーゼの1つであるNardilysin(NRDC)の生体内における役割を探索する。NRDCを欠損したマウスは、発がん抑制、関節リウマチ発症抑制などの多彩な表現型を呈することが分かっている。糖尿病関連では、インスリン感受性の亢進を認めることが分かっており、研究者は主に脂肪組織に着目してNRDCのこれらの機能について追究する。
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研究成果の概要 |
M16ファミリーに属するメタロプロテアーゼであるNardilysin(NRDC)を脂肪細胞特異的に欠失させたマウスに対して高脂肪食を給餌して肥満を誘導させたところ、対照マウスと比較して耐糖能・インスリン感受性が改善したという先行結果に基づき、同マウスおよび3T3-L1脂肪細胞を用いてそのメカニズムの解明に取り組んだ。NRDCをノックダウンさせた脂肪細胞は細胞の酸素消費量が低下しており、また低酸素環境下において低酸素誘導因子(HIF1-alpha)の発現が有意に低下していたころから、NRDCが細胞の酸素環境を介して脂肪組織における炎症や糖代謝を制御していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肥満は様々な疾病を引き起こす危険因子であることが知られており、中でも糖代謝異常すなわち糖尿病は世界的にも大きな健康問題の1つである。しかしながら、肥満者が皆糖尿病を発症するとは限らず、糖代謝異常は肥満以外にも様々な因子が関連していることが推察される。今回の研究では、脂肪組織内においてNardilysinというペプチダーを欠失したマウスが肥満になっても糖代謝異常が軽微であったという背景をもとに、その分子機構を解明することを主眼とした。Nardilysinは脂肪細胞の酸素環境を制御することによって糖代謝異常に関連していることを示した。
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