研究課題/領域番号 |
20K22958
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0905:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
杉田 光士郎 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特任助教 (50781514)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 限局性腸穿孔 / FIP / 新生児消化管穿孔 / 動物モデル / NEC / 母体ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
新生児外科疾患の救命率は改善しているが、新生児壊死性腸炎(NEC)や特発性腸穿孔(FIP)などの外科治療介入を行った児の神経学的発達の予後は必ずしも思わしいものではなくまた疾患の病態生理は未だに解明されず、抜本的な予防・治療法の開発が待たれている。我々はこれまで疾患モデルラットを使ったNECの病態解明を行い、消化管ホルモンや抗真菌薬、漢方薬による新規治療法の開発研究を継続してきた。今回我々は、FIPにおける臨床経験を元に、FIPが母体へのストレスから発症するのではないかという発想を得た。本研究はFIPの疾患モデルラットの新規開発、そのモデルラットを使用した病態解明および新規予防法の開発を目的とする。
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研究成果の概要 |
Diving reflexを引き起こすメカニズムは本研究で行った感染、低酸素の2つの刺激であるという仮説を基に、母体と出生後という2段階ストレス刺激による動物モデル作成を検証した。妊娠ラットに行うことでdiving reflexとFIPモデルを再現することを目的としていたが、結論的にFIPを発症する結果は得られていない。ヒトのストレスホルモンは副腎で賛成される内因性ステロイドであるが、出生前の胎児ストレスホルモンはより血管収縮作用の強いバソプレッシンと言われている。今後もFIPモデルを作成するためdiving reflexの再現を目指すため妊娠中ストレスを模索していく必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
FIPは超低出生体重児に発症するが、希少疾患であるため臨床情報からだけではエビデンスが得られにくい。2年間の本研究期間中に低酸素刺激とLPS刺激だけではFIPモデルを作成することはできなかった。作成を試みた結果、NECとの病態的な違いにより一層着目していく必要を認識した。FIPはNECと異なり典型的には回盲部領域に発生する、回盲部領域の血流を評価することや血流が低下する原因として胎児ストレスホルモンの関連性などを明らかにしていく着想に至り、今後の研究課題を得られたという意味では有意義であったと思われた 。
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