研究課題/領域番号 |
20K22987
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
何 強 金沢医科大学, 医学部, 研究員 (30881065)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 三叉神経節細胞 / 角膜上皮細胞 / 培養細胞 / Campenot chamber / 角膜神経 |
研究開始時の研究の概要 |
角膜には三叉神経第一枝が角膜神経として高密度に分布している。この角膜神経の興奮制御機構を明らかにすることが、角結膜炎やドライアイなどの眼表面疾患における眼痛や不快感といった自覚症状の発生機構を解明する上で非常に重要であると考えられている。本研究では、角膜上皮ならびに間質細胞が角膜神経線維に作用して眼表面の感覚受容に影響を与えると仮説を立て、その作用を解析できる新たな実験系を構築することを目標とする。本研究を推進することにより、刺激受容における上皮細胞ならびに間質細胞の役割に迫り、「角膜構成細胞による眼表面の知覚制御」という新たな概念を世界に先駆けて証明することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、物理的に3つに分画されたチャンバー(Campenot chamber)を利用して角膜-三叉神経節の構造を細胞培養系で再構築し、眼表面知覚を容易に解析・評価できる新たな実験系を作製することを試みた。角膜上皮細胞、三叉神経細胞の培養条件を調整することで、三叉神経節細胞の細胞体から隣接するコンパートメントに神経線維を伸ばすことにに成功した。さらにその後、神経線維のみ存在するコンパートメントに上皮細胞を共培養することで、角膜-三叉神経節の構造をin vitroで再構築することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
角膜には三叉神経第一枝が角膜神経として分布している。この神経の興奮制御機構を明らかにすることが、眼表面疾患や点眼薬による眼痛や不快感の発生機構を解明する上で非常に重要である。本計画では、Campenot chamberを利用して角膜-三叉神経節の構造を細胞培養系で再構築し、物理的に分画されたチャンバーを利用して上皮細胞による三叉神経の興奮制御機構を容易に再現・解析できる実験系の構築を試みた。本実験系が完成すれば、精度の高いin vitro角膜知覚評価系となる可能性が高く、眼表面痛に対する新規点眼薬開発や、既存の点眼薬の差し心地改善に結び付く化合物の探索など創薬分野に応用できる可能性がある。
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