研究課題/領域番号 |
20K23121
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
原 美音 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (60880804)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 歯周病 / 糖尿病 / 老化 / 炎症 / SASP |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病はインスリン作用の不足により生じる慢性の高血糖を主徴とする代謝症候群である。 一方、歯周病は歯周病原細菌に応答する慢性炎症により歯槽骨吸収をきたす疾患であり、重度歯周病は歯を喪失する最大の原因である。糖尿病と歯周病は双方向性に関係することや、また、両疾患はともに加齢因子により有病率が増加することが報告されている。 本研究では、老化細胞の除去が両疾患の病態に対してどの程度改善効果を与えるのかを検討し、炎症性因子や免疫応答系因子の制御による両疾患の新たな治療戦略を構築することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は老化が歯周病と糖尿病に及ぼす影響と作用機序を解明し,老化細胞除去により,歯周病と糖尿病の病態の改善が可能かを検討することを目的としている. 実験動物としてマウスを使用し,歯周病発症群,糖尿病発症群,コントロール群を作製した.また,上記の歯周病発症群,糖尿病発症群において,老化細胞除去薬を投与し,老化抑制マウスを作製した.老化抑制群では,コントロール群と比較して歯槽骨吸収量が減少する傾向が認められた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国の高齢者は増加の一途をたどり,それに伴い国民医療費も増加し続けている.高齢者の多くは糖尿病などの慢性疾患を有している.糖尿病は歯周病を含む様々な疾患と関連していると報告されている.また,老化した細胞が分泌する因子(SASP因子)が慢性炎症を誘導し,歯周病や糖尿病の悪化に関与することが示唆されているが,現在までに直接的な検証はほとんどない.よって,本研究によって歯周病-老化-糖尿病の相互的な関連性の解明,老化細胞除去による新たな治療戦略を確立する一助となることを目指すことは,超高齢社会において医療経済的にも非常に重要な意義を持つ.
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