研究課題/領域番号 |
20K23137
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
金子 佳世 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (30771547)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 出生コホート / 血中脂肪酸 / DOHaD / 小児血圧 / DOHaD仮説 |
研究開始時の研究の概要 |
高血圧発症は、胎生期・乳幼児期環境の影響を強く受けると考えられている(DOHaD仮説)。最近の欧米の疫学研究では、母体の血中n3系多価不飽和脂肪酸の低下が、子どもの血圧上昇と関連することが報告されているが、わが国では全く検証されていない。 本研究は、愛知県における出生コホート調査で妊娠中期血清保存に協力を得た母子800組を対象集団とし、妊娠期血中脂肪酸24分画構成比率を測定し、子どもの学童期(7-8歳時点)血圧との関連性を検証する。また、関連性は、幼児期の食事摂取から独立しているか、あるいは修飾されるか明らかにし、高血圧予防に向けた新たな知見の創出を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、愛知県における出生コホート調査で、妊娠中期血清保存および子どもの学童期(7-8歳時点)での対面調査へ参加協力を得られた母子を対象集団として、妊娠期の母体血中脂肪酸24分画構成比率・濃度を測定し、子どもの血圧との関連を検証した。男児においては、妊娠中期の母体血中飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸の高値群は、低値群と比較して、7-8歳時点の収縮期血圧が高い傾向を示すことが明らかとなった。また、これは、子どものBMIや食塩摂取量など既知のリスク因子から独立した関連であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高血圧発症は、胎生期・乳幼児期環境の影響を受けると考えられている。欧米の先行研究では、母体血中n3系多価不飽和脂肪酸構成比率の低下が子どもの血圧上昇と関連することが報告されているが、わが国では全く検証されてこなかった。本研究により、男児では、妊娠中期の母体血中飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸の高値群は、低値群と比較して、7-8歳時点の収縮期血圧が高い傾向を示し、この関連は、子どものBMIや食塩摂取量など既知のリスク因子から独立した関連であることが示めされた。高血圧発症に関与する胎生期要因の一つとして、妊娠中の母体血中脂肪酸について検討を行ううえで、基盤となる情報が整理された。
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