研究課題/領域番号 |
20K23205
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
岡田 明子 北里大学, 看護学部, 助教 (60874485)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 心不全 / 症状マネジメント / セルフケア / 症状 |
研究開始時の研究の概要 |
心不全患者の急性増悪による再入院率の低下は心不全医療の重要な課題である。急性増悪時の不十分な症状の知覚、評価は再入院の原因であり、効果的な看護支援が求められる。患者の症状に関する経験が症状の知覚、評価、対処行動に影響するため、経験を行動に活用するリフレクションが患者の適切な症状の知覚、評価、対処行動に効果を示す可能性がある。本研究ではリフレクティブサイクルを活用した症状の知覚、評価、対処行動の能力向上を目指した看護支援プログラムを開発し効果を検証する。本プログラムの有効性を示すことは、心不全患者への療養支援の質向上に加え、急性増悪を来す他の疾患への応用も期待できる。
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研究成果の概要 |
本研究では心不全患者の症状の知覚、評価、対処行動の実態を明らかにすることで、症状マネジメント向上に必要な看護支援について示唆を得ることができた。 1つ目の研究では急性増悪時の症状の体験を明らかにするために、インタビューデータをテキストマイニングを用いて分析した。患者が急性増悪時に体験した症状は必ずしも医療者が用いる用語では語られず多様な表現が用いられていた。患者の体験に近い表現を用いて症状に関する教育を行うことの重要性が示された。2つ目の研究では心不全セルフケア尺度を用いて症状マネジメントの実態調査を行った。その結果、体重や症状が変化した際の評価方法に関する指導の必要性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの心不全患者における急性増悪時の症状に関する研究は、医療者が用いる用語で患者の体験を捉えようとしていた。それに対し、今回の研究において患者の体験を患者による表現をそのまま用い、症状の体験の全体像を示したことで、患者の体験そのものを医療者が理解することができ、症状のイメージをすり合わせることができる。今回の結果を臨床現場で行われている症状マネジメントに関する教育に活用することにより、患者の症状マネジメント改善の一助となる。また、今回開発した心不全セルフケア尺度は、心不全患者における症状マネジメントを包括的に評価できる尺度であり、患者のセルフケア向上に役立てることができる。
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