研究課題/領域番号 |
20K23221
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中島 麻紀 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (40877065)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 在日難民 / その人らしく生きる / 文化 / 看取り / 難民コミュニティ / 看護ケアモデル / エスノグラフィー / 文化ケア / インドシナ難民 |
研究開始時の研究の概要 |
世界的な難民危機に対して,尊厳が脅かされている難民への看護ケアの提供は重要な課題である。本研究では,在日難民の価値観や文化が尊重され,難民自身が希望する生活,すなわち「その人らしく生きる」とはどのようなことか,を明らかにし,在日難民が「その人らしく生きる」ことに必要な要素を抽出することを目的とする。本研究知見を基盤として,難民の尊厳を守り,難民自身の価値観が尊重され,日本における難民の文化的に妥当な看護ケアモデルの構築を目指す。在日インドシナ難民を対象に,エスノグラフィーを用いて実施する。
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研究成果の概要 |
在日難民の価値観や文化が尊重され難民自身が希望する生活,すなわち「その人らしく生きる」とはどのようなことかを明らかにするために、在日難民14名へのインタビュー調査及び難民コミュニティにおける参与観察を行った。分析の結果、5つの主要なテーマ、「その人らしく看取られる」「自分の文化を安心して守ることが出来る」「信念の場所がある」「周囲の人や日本社会から認められる」「難民としてではなく1人の人間として家族と共に平和な生活を送る」が導き出された。日本における難民の看護モデルに必要な要素として、 安全な場所の提供、対等な立場での関わり、複雑な背景の理解、文化的に配慮した終末期ケアの提供が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
在日難民を対象とした看護研究は非常に限られてる。本研究は、難民のその人らしく生きることに看護の視点から着眼し、難民自身の声を明らかにした。本研究知見は、対象者理解及び在日難民の目線に立った看護ケアモデルの構築に繋がる実践的なものである。近年ウクライナからの避難民の受入れも行っており、難民条約加盟国が少ないアジアにおいて、日本における難民を取り巻く現状を発信する意義は大きい。難民への医療・看護システムの構築は重要な課題であり、課題解決に繋がる研究であると考える。
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