研究課題/領域番号 |
20K23255
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
宮崎 宣丞 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (40876760)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ウェアラブルセンサー / リハビリテーション / 歩行 / 教示 / 関節角度 / 歩行練習 / フィードバック / 推進力 / Trailing Limb Angle |
研究開始時の研究の概要 |
近年,歩行時の立脚後期における下肢の伸展角度(TLA: Trailing Limb Angle) が注目されており,歩行時の推進力との関連が報告されている。臨床現場における歩行能力向上に向けた歩容の指導は口頭指示(言語教示)で行うことが多いが,教示法により効果が異なることが報告されている。TLAは歩行能力向上に繋がると考えられるが,TLAを改善させる適切な言語教示法は確立されていない。 本研究は,ウェアラブルセンサーを用いて計測した歩行中のTLAを改善させる適切な言語教示を明らかにすることを行うことを目的としており,将来的にはウェアラブルセンサーを用いた効果的な歩行練習の実現を目指す。
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研究成果の概要 |
健常成人を対象とした,歩行中のTLAを改善させる適切な言語教示による即時効果の検討では,TLAや足関節底屈角度の増加に伴う歩行速度の即時的な増加を認めた。歩行中の関節運動を指導することで歩容の変化に伴い歩行速度が増加することが示唆された。 その結果を基に,入院患者1例に対して足関節底屈角度・TLAを指標としたウェアラブルセンサーを用いた歩行のフィードバックによる介入効果の検討を行い,歩行練習後に関節角度の変化に伴う歩行速度増加を認めた。関節運動に関しては,TLAでの反応が良い症例であったため,身体機能等を加味した適切なフィードバックの指標,介入効果の検討が今後も必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歩行能力向上に向けた理学療法において,歩行中の関節角度を変化させるような教示を与えて歩行練習をすることが多い。しかし,症例の特性に応じて歩行練習の指標に関する根拠を示した報告はなく,今回の報告が歩行中の関節運動を変化させることにより,着目した関節運動の変化を伴う歩行速度増加を示すものとなった。 臨床現場における検討では,症例によっては歩行速度を変化させやすい,変化させにくい関節運動がある可能性が示された。そのため,症例の疾患や身体機能を加味して,効果的に歩能力向上に寄与する歩行練習の指標を検討していくことが,臨床現場における効果的な歩行練習の実現に繋がると考える。
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