研究課題/領域番号 |
20K23298
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
湯浅 明子 藤田医科大学, 医学部, 研究員 (30878468)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 経頭蓋磁気刺激 / 電気刺激 / 一次運動野 / 皮質脊髄路 / 経頭蓋磁気電気刺激 / 身体再現地図 / マップ / 脳卒中 / 機能的電気刺激 / 神経可塑性 / 運動誘発電位 / 歩行 / 皮質脊髄路興奮性 / 経頭蓋磁気刺激装置 |
研究開始時の研究の概要 |
機能的電気刺激(Functional electrical stimulation: FES)は、脳卒中や脊髄損傷後の運動機能回復とそれに伴う神経機能回復を促進すると報告されている。とりわけFESを用いた歩行トレーニングは脳卒中患者の歩行能力向上に有効であることが示されている。しかし、脳内の情報を統合し最終的な運動出力の指令を担う一次運動野にどのような変調もたらすのかは未解明である。そこで本研究では健常者および脳卒中患者において、異なる刺激強度のFESを用いた歩行による一次運動野の神経回路の促通・抑制効果、および神経活動の空間的広がりを検証する。
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研究成果の概要 |
本研究ではまず、実験1にて皮質内興奮性の評価手法を確立するため、健常成人を対象に経頭蓋磁気刺激(TMS)を用いて一次運動野の神経活動の空間的広がり、即ち体部位再現地図を検証する研究を行った。当初は歩行介入による下肢筋を対象とすることを計画していたが、感染対策の都合や機器に問題があり対象肢を上肢に変更した。次に、実験2で健常成人にて上肢の末梢神経に電気刺激を与えた際の一次運動野の興奮性変化を検証した。正中および尺骨神経への電気刺激あり、なしの二条件における体部位再現地図を評価した結果、正中神経刺激時のみ電気刺激あり条件の方がなし条件に比べて応答範囲は小さくなることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでにTMSマッピングを用いた体部位再現領域の検証は国内外で広く検証されているが、実験1のシステマティックなアプローチにより、筋の組み合わせと至適強度の選定という詳細な検証を行ったものは我々の知る限り例はない。今回の検証結果は今後のTMSマッピング研究に応用可能であり、意義があると言える。実験2では当初の予定と異なる形となったが、電気刺激が運動出力の中枢である一次運動野に与える効果について精緻な検証を行った。TMSマッピング手法と組み合わせた新しい検証により、電気刺激の効果のメカニズムまで踏み込むことができ、今まで十分に明らかとなっていなかった中枢神経系への変調を捉えることが可能となった。
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