研究課題/領域番号 |
20K23311
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター |
研究代表者 |
河野 由 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学・研究部, 契約研究員 (20878227)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 運動の個人差 / パフォーマンスの質 / バレエ / 下肢挙上を伴うバランス保持動作 / 3次元動作解析 / 印象評価 / 演技者自身の「表現」 / 運動学的変量 / 時系列変化 / 印象評定 / 印象 |
研究開始時の研究の概要 |
芸術的要素が評価される身体運動において、その個人差は演技者自身の「表現」とも捉えることができるが、教本や規則書を確認してもその意義は明確でない。そこで、本研究では、バレエにおける運動の個人差が鑑賞者にどう評価されるのかを解明することによって、運動の個人差の意義を実証することを目的とする。そのために、バレエの下肢挙上動作を対象に、3次元動作分析装置による運動分析と、評定尺度法による印象分析を併用して、運動の個人差の大きい局面の運動学的特性と鑑賞者が感受する印象との関係性を分析する。
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研究成果の概要 |
本研究では、バレエにおける運動の個人差の意義を実証することを目的に、バレエの下肢挙上を伴うバランス保持動作を対象として、3次元動作分析装置による運動分析と、評定尺度法による印象分析を併用することで、運動の個人差が最大となる時の関節角度と鑑賞者が感受する印象との関係性を分析した。 その結果、バレエにおける下肢挙上を伴うバランス保持動作では、演技者の関節角度によって、評価者の「好み」や運動の特色に関する印象が異なることが示された。これは、バレエにおける運動の個人差に、鑑賞者が感受するパフォーマンスの質に差を生じさせる意義があることを示唆するものと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スポーツにおいて、運動の個人差は、身体運動の重要度が小さいか、逆にその個人差がパフォーマンスの差を生じさせる要因かのいずれかであると考えられている。一方、舞踊や「芸術的要素が評価されるスポーツ」では、これまでに運動の個人差の解釈の手掛かりとなる知見がほぼなく、適切な解釈が困難であったと考えられる。よって、本研究の成果は、舞踊や「芸術的要素が評価されるスポーツ」にとって、運動の個人差の解釈の一助として貢献すると考えられる。 また、本研究は、演技者自身の「表現」とも捉えることができる運動の個人差の鑑賞的価値を自然科学的に裏付けるものでもあることから、舞踊学の分野にも新たな視座を提供すると考える。
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