研究課題/領域番号 |
20K23353
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1002:人間情報学、応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 知的会話システム / 第二言語コミュニケーション意欲 / 会話シナリオ / 学習教材 / 第二言語コミュニケーション / 会話エージェント / オーサリングシステム / サービス指向対話シナリオ |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者は知的会話エージェントに動機付け会話戦略を備えることが第二言語学習者の会話意欲の向上に資することをこれまでに明らかにした.動機付け支援の学術的知見をより深化するために,会話シナリオの充実と学習者の情況に適した介入戦略の導入方法の開発が必要である.しかし,そのような情動側面に適応的な会話題材の開発には,専門知識の壁と実装コストの高さが課題である.本研究では,サービス構造モデルを参照し,会話シナリオと学習者の習熟度をモデル化することで,サービスを対象とした日常会話に関する概念レベルの宣言的仕様記述をもとに,計算機が半自動に適応的動機付け会話シナリオを生成可能なオーサリング環境を実現する.
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研究成果の概要 |
本研究課題の遂行を通して,主に二つの成果を得ている. まず,会話シナリオの半自動生成仕組みを実現している.学習者の習熟度や意欲を想定した制御フロー設計をシナリオ設計者に求めることなく,会話ドメイン制約の規定に注力するだけで,基本的なものから多様なサービスを内包する複雑な制御フローをも含んだ会話シナリオを網羅的に生成する機構を実現している. 次に,会話シナリオの再利用性及び教育現場への普及を実現するために,統合フレームワークを提案した. アプローチとして,会話シナリオに焦点を当て,教育的に適切でLMSと互換性のあるリソースを確保するためのガイドラインをまとめた上,提案基盤上の実装方法を提案した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
上記の会話シナリオオーサリングツール及び会話制御モデル更にそれにもとづいて行った調査をまとめた学術論文が本研究分野のトップ国際雑誌の一つであるRPTELに採録された. この成果は提案した仕組みの新規性と,複雑なシナリオの動的な切り替え機能や,会話シナリオのタスク実行順序を動的に変更可能な機能の有意義性が認められたと言える. また,本研究が人工知能学会・研究会優秀賞に至っていることから,学習支援システム研究のみならずHCI,オントロジー工学,第二言語教育学,認知科学などの周辺領域にも波及性を有する有望な成果であると評価されたことを意味している.
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