研究課題/領域番号 |
20KK0130
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中山 二郎 九州大学, 農学研究院, 教授 (40217930)
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研究分担者 |
森永 由紀 明治大学, 商学部, 専任教授 (20200438)
町田 光史 早稲田大学, 理工学術院, 講師(任期付) (30778163)
善藤 威史 九州大学, 農学研究院, 准教授 (50380556)
中尾 洋一 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60282696)
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研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2023年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 腸内細菌叢 / マイクロバイオーム / 食のグローバリゼーション / Prevotella / アジア / 食習慣の変化 / 肥満 / 2型糖尿病 / 腸内フローラ / 胆汁酸 / 2型糖尿病 / バクテロイデス / プレボテラ / インドネシア / モンゴル / 生活習慣病 / 腸内細菌 / 食 / エピゲノム |
研究開始時の研究の概要 |
インドネシア、タイ、フィリピン、モンゴル各国に特徴的な食品の直接的あるいは腸内フローラを介する抗生活習慣病効果(特に抗2型糖尿病効果)について、オミックス解析にセルベースのエピゲノム解析を加えて網羅的に解析する。また、各国被験者の糞便や発酵食品から抗糖尿病効果を示す有益菌を分離し、ゲノム解析と抗糖尿病機能解析を行う。そして、各国の伝統的食文化の重要性を改めて認識し、食のグローバル化にアジア人の体をどのように適応させていくべきか、腸内フローラの観点から提言することを目的とする。
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研究成果の概要 |
今アジアでは、食のグローバル化が急速に進む中、生活習慣病が急増している。食の変化と疾病を仲介するものとして、腸内細菌叢の変調が疑われている。そこで、本研究では、アジアにおいて発展途上にある4か国、インドネシア、フィリピン、モンゴル、タイにおいて、食と腸内細菌叢と肥満および2型糖尿病との関連性の調査を行った。その結果、食とプレボテラ属細菌を中心とした腸内細菌叢の変化と生活習慣病との関連性がすべての国で観察された。その関連性は国ごとに異なっているものの、グローバリゼーションのもとに変化する食習慣は腸内細菌叢に確実に影響し、宿主の生活習慣病に対する感受性を高めていることが示唆される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アジアの多様で優良な食文化はアジア人の健康を支えてきた。しかし、食のグローバリゼーションとともにアジア人の健康が変調している。本研究は、腸内細菌叢がこの食の変化と体の変化を仲介している可能性を示した。特に、アジアの伝統的な穀物を基本とする高炭水化物・高繊維の下に形成されてきたと考えられるプレボテラ属細菌を中心とした腸内細菌叢の変調が、各国個別の食習慣変化の下に、各国特有の様式で起きていることが示された。グローバル化が加速する中、各国の伝統的食文化の重要性を改めて認識することとなった。グローバル化に食と体をどのように適応させていくべきか、腸内細菌叢の観点から考えることの意義を提言するものである。
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