研究課題/領域番号 |
20KK0146
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分41:社会経済農学、農業工学およびその関連分野
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
片岡 良太 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (00635104)
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研究分担者 |
谷口 武士 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 准教授 (10524275)
黄瀬 佳之 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (00818528)
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研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 塩類集積土壌 / ファイトレメディエーション / Brevundimonas diminuta / 植物生育促進細菌 / 植物内生細菌 / M. chilensis / Mesembryanthemum edule / 植物成長促進効果 / 吸塩性 / 耐塩性 / 植物生育促進微生物 / 内生細菌 / 塩生植物 / Mesembryanthemum spp. / 内生微生物 / 耐塩性微生物 |
研究開始時の研究の概要 |
土壌の塩類化が急速に拡大しているトルコ共和国において、塩生植物に内生する微生物の植物生長・吸塩促進効果を明らかにし、ファイトレメディエーションが抱える問題点を全て克服した、これまでにない新たなファイトレメディエーション技術の構築を目的としている。目的を達成するために、トルコで食用として利用できるMesembryanthemum edule (塩生植物)のマイクロバイオームと内生微生物の高塩環境適応戦略を解明し、植物-微生物複合系を利用した新たな浄化技術を創出する。また、塩浄化能を様々な環境下でシミュレーションし、ファイトレメディエーション適応可能範囲を明らかにする。
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研究実績の概要 |
M. chilensisの内部に生育する内生細菌のPGP特性評価試験を行った結果、複数の分離細菌が高耐塩性、IAA生産能、リン酸可溶化能を示したが、シデロフォア生産能を持つ細菌は確認できなかった。分離した内生細菌の中で、R14,R20株は高いIAA生産能を示し、同時に高いリン酸可溶化能を有していた。次いで、ポット試験を実施したところ、細菌接種区では、細菌非接種区と比較して成長比率が高い傾向にあり、全ての細菌接種区で細菌非接種区の成長比率を上回っていた。しかし、いずれの処理区においても有意な差が見られるほどではなかった。また、リン酸可溶化能とIAA生産能を示したR14,R20株を接種したM. chilensisでは、根の乾燥重量が重い傾向にあり、R14,R20株の接種によって根の生育が促進された可能性が示唆された。根におけるNa含有量を算出した結果、R14株を接種したポットにおいてNa含有量が最も多かった。シークエンス解析により、R14株はBrevundimonas diminutaと同定された。つまり、B.diminuta はIAA生産能とリン酸可溶化能といった植物生育促進因子を示し、M. chilensisの生育を促進する傾向が見られた。さらに、B.diminutaは高塩濃度下でも生育可能な耐塩性を併せ持っており、M. chilensisを用いた塩類集積土壌のファイトレメディエーションを行う際の内生菌接種剤として有望であるといえる。一方で、M. chilensisを用いた吸塩量推定モデルの構築を試みたところ、土壌塩濃度に応じた蒸散量の低下や吸塩係数の低下を考慮する必要性が示され、植物成長-吸塩モデルを用いて吸塩量を推定する際に、50および100 mmol kg-1のような土壌塩濃度においては蒸散量と成長量を正確に推定できないと吸塩量を過小評価することが示された。
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