研究課題
基盤研究(B)
多能性を保持する胚性幹細胞及び体性幹細胞の樹立を試みた。さらに、これらの幹細胞の分化制御による家禽育種への活用を試みた。放卵直後のニワトリ胚盤葉より多能性を保持する幹細胞を採取した。この幹細胞をドナーとし、レシピエントに移植し、生殖細胞系列キメラを効率的に作出した。体性幹細胞は、初生雛の骨髄細胞から採取した。この細胞をドナーとしレシピエント胚に移植したところ、キメラの血管系や心臓部に集積し、血管内皮細胞として再生した。また脂肪由来幹細胞の培養によって骨細胞への分化制御が可能となった。これらの結果から鶏幹細胞の分化制御により各種の臓器や器官を再生する新規の実験系を確立した。これらの成果は家禽育種へ活用し得るものと期待された。
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