研究課題
基盤研究(C)
本研究プロジェクトは、戦前期から占領期にわたる教育行政、映画産業、映画ジャーナリズム、映画興行、イメージ消費を考察することにより、映画に関する消費と教育の史的関係を明らかにすることを目的としてきた。この目的を達成すべく、まず戦前・戦中期における文部省の映画政策とそれに対する映画産業の対応を分析し、その交渉の過程でいかに「民衆」概念と映画観客が結びつけられ、それが「国民」として動員されようとしたかを明らかにした。また、他の論考では、1930年代から50年代にかけてのジャーナリズム、批評、社会学的研究を検討し、「民衆」よりも「大衆」という概念が映画観客と結びつけられることが多くなるとともに、その意味が戦前から戦後にかけて変化していったことを検証した。さらに、別の論考では、そうした行政や知識人の啓蒙的な言説の一方で、映画関連のイメージが1920年代から広告の発達とともに広く流通するとともに、質的にも消費の喚起に見合う形で表層イメージを組み合わせる技法を発展させ、それが戦中のプロパガンダ広告にまでもつながった経緯を明らかにした。これらの成果は、下記の学会、日本語雑誌・書籍、英文雑誌・書籍で発表してきた(一部は、未刊だが掲載は確定している)。
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すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (10件) 図書 (6件)
Japan Forum
巻: No.23 Vol.1 ページ: 67-98
Jun Cture-超領域的日本文化研究
巻: 2号 ページ: 14-19
Oxford Handbook of Japanese Cinema
巻: (掲載確定)(未定)
JunCture超域的日本文化研究
巻: 2 ページ: 14-23
巻: 印刷中(未定)
巻: 1号 ページ: 98-115
JunCture超域的日本文化研究 01
ページ: 98-115
イメージとしての戦後(青弓社)
Review of Japanese Culture and Society
巻: no.XXI ページ: 51-70
The International Journal of Asian Studies
巻: Vol.6, Issue 02 ページ: 244-246
New Frontiers in Asian Scholarship
http://hyi.scribo.harvard.edu/2009/14/1968-youths-revolts-and-their-background-the-end-of-the-revolts-and-their-legacy/
Review of Japanese Culture and Society XXI
ページ: 51-70