研究課題/領域番号 |
21570131
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
舘林 和夫 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (50272498)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2010年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2009年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 細胞情報伝達機構 / 出芽酵母 / 高浸透圧 / リン酸化 / HOG経路 / 擬菌系経路 / 蛋白質相互作用 / グルコース / MAPキナーゼ / ストレス応答 / 酵母 |
研究概要 |
絶えず変化する生活環境に迅速に適応するため、生物はストレス応答MAPK情報伝達経路(SAPK経路)を備えている。酵母のSAPK 経路である、高浸透圧応答性のHOG経路、貧栄養条件に応答する擬菌糸経路の活性化には、Ste11 MAPKKKの膜移行が必須である。この膜移行にはSte11結合蛋白質のSte50が膜蛋白質のOpy2と結合する必要があるが、Opy2が2つの主要な結合部位(CR-A,B)と弱い結合部位(CR-D)をもつことがわかった。CR-AはSte50と恒常的に結合し、HOG経路及び擬菌糸経路の両方にシグナルを伝達できる。一方、CR-Bはグルコースに富んだ栄養環境においてYck1/Yck2によりリン酸化をうけた場合のみ、Ste50と結合し、HOG経路に優先的にシグナルを伝達する。また、HOG経路や接合経路が活性化されるとSte50は各経路のMAPキナーゼによりリン酸化をうけ、結合したOpy2から解離することを見いだした。これにより、HOG経路の過剰な活性化を抑制し、接合経路の基底状態の活性を低く維持することが可能になる。以上のように、Ste50とOpy2の結合の動的制御がMAPK経路のシグナルネットワークを微調整するのに重要な働きをすることが本研究で明らかになった。
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