研究課題/領域番号 |
21591173
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
加納 安彦 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教 (50252292)
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研究分担者 |
溝口 博之 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教 (70402568)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2012年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2011年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2010年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2009年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 内分泌学 / 神経科学 / 脳・神経 / 遺伝子 / タンパク質 / 遺伝子改変マウス / タンパク / 行動学試験 / カルシニューリン |
研究概要 |
RCAN (regulators of calcineurin) 2は甲状腺ホルモン(T3)により発現が誘導され、カルシニューリン(CaN)の活性を抑制する.CaNは中枢神経系に豊富に存在するタンパク質脱リン酸化酵素で、そのノックアウトや過剰発現により学習・記憶や精神機能に異常が生じることが報告されている.甲状腺機能低下により脳のRCAN2の発現が低下することから、私たちはRCAN2が脳の機能に深く関与し、甲状腺ホルモンの脳機能への作用がRCAN2の発現調節を介して発揮されていると想定した.本研究では既に樹立したRCAN2遺伝子改変マウス(ノックアウトマウス)の形態学的ならびに行動学的解析を通して、RCAN2タンパクが脳機能にどのような役割を果たしているかを検討した.RCAN2 KOマウスは正常に出生し、野生型と比べて大きな奇形は認めない.C57BL/6J系統へのもどし交配したコンジェニック系統として樹立し、戻し交配世代10ないし11(N10 or 11)のF2マウスを作出して行動学的解析に供した.また、理化学研究所バイオリソースセンターへ寄託した.RCAN2 KOマウスは、野生型マウスと比べて発生期、成長期、成獣のいずれにおいても、脳に顕著な形態学適な差異はなく、今後さらに詳細な検討が求められる.RCAN2 KOマウスの行動量を測定した結果、KOマウスと野生型マウス、ヘテロ型マウスの自発性行動量に優位な差は認められなかったものの、新規環境(測定のための新しいケージ)へ移動した直後にKOマウスの行動量が減少していた。高架式十字迷路試験、Y字迷路試験、強制水泳試験、恐怖条件付け学習試験で見積もられる情動行動や学習能力に差はないものと考えた.現在、理化学研究所バイオリソースセンターが実施する「日本マウスクリニック」による解析を実施中である.
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