研究課題
基盤研究(C)
ヒトcyclin D1はalternative splicingにより、cyclin D1aとcyclin D1bの2種類のアイソフォームが存在する。Cyclin D1bは正常細胞では発現しておらず、種々の癌での発現が確認され、癌化との関連が示唆されている。In vivoでのcyclin D1bと発癌の関連を調べるためトランスジェニック(Tg)マウスを作製した。膀胱特異的に発現させたTgマウスでは、膀胱腫瘍の発生を確認することはできなかった。全組織に発現させたTgマウスではメス約60%に直腸腫瘍が発生した。病理組織学的検査では、腺癌・sessile serrated adenoma(SSA)・Traditional serrated adenoma(TSA)が確認できた。このTgマウスは、結腸・直腸癌の癌化機構で最近注目されているserrated pathwayのよいモデルになると考えられる。
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