配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2011年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2009年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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研究概要 |
口腔粘膜上皮ケラチノサイトの脂肪酸組成とエネルギー代謝との関係から口腔粘膜の創傷治癒における上皮化機構を検討し,表皮に比較した口腔粘膜の「易創傷治癒性」を解明し,その結果を指標とした創傷治癒マーカーの開発を試みた.手術時に採取した表皮,口腔粘膜上皮および培養口腔粘膜上皮を使用し,1.Gas chromatographyを用いたけケラチノサイトの細胞膜脂肪酸構成比の解析,2.RT-PCRを用いた各上皮組織の基底細胞と傍基底細胞におけるグルコース・トランスポーター:GLUT-1mRNAの発現量の解析,3.培養口腔粘膜ケラチノサイトの必須脂肪酸添加分化誘導によるGLUT-1の発現解析を行なった.その成果として,1.表皮に比較し,口腔粘膜上皮ではパルミチン酸(16:0)の構成比が高値を示した.2.口腔粘膜上皮では基底層に比較し,傍基底層でのパルミチン酸(16:0)構成比,GLUT-1タンパクおよびmRNA発現量が低値を示した.3.必須脂肪酸による分化亢進ケラチノサイトではGLUT-1の発現が低下していた.これらのことから,パルミチン酸(16:0)構成比はグルコース代謝活性と比例することが明らかとなった.また表皮では,必須脂肪酸が高値を示し,さらにお必須脂肪酸は細胞分化を亢進させることも明らかとなった.すなわち,口腔粘膜上皮は表皮に比較して,低分化でかつ高グルコース細胞代謝細胞を多く有し,これが「易創傷治癒性」の一側面である可能性があることから,創傷治癒マーカーの開発への指標となりうると考えられ
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