研究課題
基盤研究(C)
転写因子Snailは上皮細胞間接着因子E-カドヘリンの発現を抑制して上皮間葉移行(EMT)を誘導することが知られており、口腔扁平上皮癌細胞株にSnailを強制発現させることでEMTに伴う高度浸潤能が獲得されることを見出した。そのSnailが発現調節する標的遺伝子の中で、液性因子Cyr61に着目し、その役割について解析した。口腔扁平上皮癌細胞株にCyr61を強制発現させた細胞、または口腔扁平上皮癌細胞株に組み換えCyr61処理すると細胞運動能が亢進し、その機構はRhoを介したものであった。この結果は局所浸潤の成立においてEMT型癌細胞とnon-EMT型癌細胞間におけるCyr61のオートクラインおよびパラクライン作用の重要性が示唆された。
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