研究課題/領域番号 |
21656122
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工学
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研究機関 | 福井県立大学 |
研究代表者 |
瀬戸 雅文 福井県立大学, 海洋生物資源学部, 教授 (60360020)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2010年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2009年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 鉄コーティング / アマモ / 藻場造成 |
研究概要 |
鉄粉で被覆したアマモ種子を海上より散布する新たな播種法は、種子の物理的安定性を向上させ、種子の嫌気発芽特性を促進する。更に、安全、安価で簡単に実施できるため、環境保全運動や環境教育に関わる多様な主体向けの実用技術と位置付けられる。一方、本技術を定着させるためには、多様な主体が有する知識や技術レベルより生じる不確実性に配慮したアマモ場再生プロセスを確立する必要がある。本年度は、身近に入手可能な生活用品を利用した新たなアマモ種子の鉄コーティング法を開発し、学生実習や市民向けアンケートを通して、諸過程で生ずるリスクを抽出しアマモ場再生過程を最適化した。市販のペットボトルを用いて、鉄粉と焼石膏の添加回数、霧吹き回数、コーティング間隔、手動による撹拌方法(回転、上下)を変化させながらアマモ種子を鉄コーティングし、パン型造粒機によるコーティング結果(最適条件)と比較した。造粒された種子を培養し、発芽率、出芽率をもとにペットボトルによる手法の妥当性を調べた。鉄コーティング種子を直接手蒔きで海上へ散布した場合と播種機を用いた場合の種子密度の均一性を比較した。中学校2校、高校1校の協力のもと、学生によるアマモ種子の鉄コーティングと播種の諸過程で生じるリスクを抽出した。ペットボトルを用いた造粒手法は、コーティング比が鉄粉と焼石膏の添加回数、霧吹き回数に大きく依存し、2~3回の添加頻度、30秒程度のコーティング間隔でペットボトルを回転撹拌すれば、造粒種子の形状特性、発芽率、出芽率の何れもパン型造粒機と有意差は生じない。添加物の計量、混合、分配、投入、及び造粒時の撹拌、霧吹きの各過程で生じるリスクはコーティング比のバラツキとして表れ、海域散布後の出芽率に作用した。
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